冬のうた

今日は昨日より静かな日だった。午前中は頼まれているイラストの仕事(のつづき)をして、午後から例によって電話持参で庭に出た。
今日も冷える・・・。花の向こうに春を夢見て足踏み。

春より冬のほうが好き、と言える日が来るとは思えないが、冬には冬の魅力がある。
あたたかい部屋に戻る楽しみがある。
冬の一日はそこへ戻るための試練である。

ベッドから出るのが試練。
歯磨きのあと、口をすすぐ水の冷たさが試練。
せっかく梳かした髪が空っ風にメチャクチャにされるのも試練。
電車で座れたと思ったら西日のスポットライトが眩しすぎてスマホもまともに操作できないのも試練。
夜中に灯油を買いに行くのも試練。

でも、想う人の指先の静電気に驚いて笑い合ったり、
神社で甘酒を飲んだり、
白い息を弾ませながらジョギングしたあとの、こめかみの汗を乾かす冷たい風に身をゆだねたくなる瞬間は、冬にしかない。

あたたかい部屋へ帰ろう。

夕日に染まったビルの谷間に長い影を伸ばしながら早足で横断歩道を渡るとき、
暗い田舎道で自転車のサドルを踏みしめる時、
自分の家の明かりが見えたとき、
人は手袋の中で
小さな炎を握り締めている。

自分のための、誰かのための。

と・・・いうわけで。 (; ̄ー ̄A アセアセ・・・
今日も色々作業したんだけど長くなるので明日にでも。
このカラーボックスを必死こいて白くリニューアルさせたりした。

明日から連休なので、事務所改造、一気に進めちゃいます。
塗装はほぼ済んだので、あとは組み立てと設置。
頑張りまーす。

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2017.01.06 | |

雨上がりの朝

優しい夢を見た朝の、優しい雨が過ぎた頃、庭木が水の宝石を落とす。

少し生暖かい空気が、アスファルトから立ちのぼって、
裸の陽が屋根の間から庭を刺し、土が陰をはためかせる。

数歩歩いて、今日に「おはよう」。

寒さが気まぐれに和らいだこんな日は、心が春を思い出す。

条件反射で踊りだす。
春の幻影。
ある日の恋の名残。
ステンレス色の午後。
風邪気味のキミ。
雲が散って、校庭に光の池が出来た。
春が来たのが嬉しくて、僕は自転車で竜巻を起こした。
冬の階段を降りて、降りて、降りて、何個目かのドアを蹴破って、春をさらった。


そうそう、小屋に立てかけてあった白い階段の、新しい置き場所が決まった。

日陰の庭の片隅に佇ませることにした。試しに置いてみたらしっくり来たので。

埋もれた感じで、隣に錆びたブロンズ製のイスでも置いたらもっと雰囲気出ると思う。

冬は巣ごもり&巣作り。
動いて動いて、自分から発熱。

あーあ、毎日ガーデニングしてたいなあ・・・。

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2016.12.05 | |

Yellow

朝起きたら、庭が黄色に染まっていた。

シランが美しく枯れ、紙吹雪のような落ち葉が

無味の地面を楽しく散らかす。

葉の色が変わり、落ちる。
ただそれだけのことが、人の心を通すと意味を持つ。
百の落ち葉には百の意味が。
時には、ひとひらの葉が、漬物石のような重みをもって
僕の頭をぶん殴ることだってある。
僕は季節の背中に尻餅をついて、落とし穴から柔らかいベッドの上に墜ちる。
何枚かの写真と何人かの微笑。
午後の裸。
指の先のぬくもり。
アコースティックギター。
地下道。
文庫本。
改札前のひといきれ。
ニュース。
フランス映画。
君。
遠回りをして
公園を通って帰る。
布の袋を持って。
夜に手をかざす。
今年最後の雨が
止んだその夜に。

ふぃー。
今年も結局、紅葉狩りは庭で済ますことになりそう。
忙しすぎて、タメ息をつく暇もない。
と、言うほどじゃないけど・・・。

タメ息くらい、思いっきりつきたいぜ。

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2016.11.15 | |

冬へ。

郵便局へ行ったら、年賀状の申込用紙を渡された。
思わず「早っ」。

スーパーに行ったら、レジ横に「おせちご注文承ります」の広告。

まだ庭のサツマイモの収穫もしていないのに「おせちどーよ」と言われてもピンと来ないが、これが不思議なもので、ここからがタタタタンと速かったりする。

山が紅く染まり、色とりどりの落ち葉で埋まった街路にすれ違った女のブーツがコツコツ微笑(わら)えば、冬である。
地下道の階段から見上げた夜のネオンが澄んで見えたら冬である。
作り笑いに風が当たって、心にハモニカが鳴ったら冬である。
図書館の陽だまりに恋を浮かべて、途方にくれるのが冬である。

冷たい朝の光の中で、悲しみを燃やした。
静かな長い夜に、入り口を見つけた。

寒いのはダメだけど
暖める楽しさがある。

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2016.10.17 | |

秋の陽だまり

秋の陽だまりに足を浸(ひた)す。

かけてゆく子供たちの声に鳥が飛び立つ。

落ち葉の小船がこそこそ笑いながら、光の中に溶けてゆく。

赤いものはなお赤く
青いものはなお青く
僕はベンチに座り、丸めてシワだらけになったハートをポケットにから取り出して、広げて、
また丸めてポケットに突っ込んだ。

色のあるものがすべて
つかのまの夕刻の 急ぎ足の女のように
僕の胸を踏んづける
川面が、ビルのうなじが、ママチャリの後輪の泥除けが西日にギラついて、僕は細い目をさらに細める。
季節のフライパンが
歓喜のポップコーンを膨らませてサプライズパーティを開いている。

ざわついた風になぶられて、僕の頭の中の風見鶏がぐるぐる回る。
いまのこと さきのこと かこのこと
あのこと このこと なんのこと
熱すぎる缶コーヒーを買って
隣に置く。
流し込んだら
雑音が
公園の遊具みたいに
止まった。

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2016.10.15 | |

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プロフィール

yuhei

Author:yuhei
築30年の借家でホームオフィスをしながら理想の庭づくり、理想のインテリアを探求する日々の記録。
「一般教養としてのロック史」管理人。興味のある方は覗いてみてください。ネットショップも地味に
コメ欄クローズ中ですので、現在お声はメールでお願いしております。
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