失敗しない土作り(後)

前回の続き。まずは土の基礎知識から。
植物は窒素・リン酸・カリウムを吸って成長するので、それらの要素がバランスよく配合されている土ほど植物はよく育つ。ごくおおざっぱに言うと、窒素(N)は葉の成長を、リン酸(P)は花つきを、カリウム(K)は根っこの成長を促す。これを「肥料の三大要素」という。
また、植物の多くは弱酸性の土を好むとされているので、土の酸度が極端に高いとうまく育たない。そしてさらに「団粒構造」と「単粒構造」というものがあって、土の粒と粒の間に適度な間隔があいているものを団粒構造と言い、逆に土と土の間がぎゅっと詰まっている状態を単粒構造という。前者(団粒構造)は保水性・排水性に優れているので、根っこが伸ばしやすく、花も喜ぶ。逆に後者の場合、根っこが詰まって元気がなくなる。
これらの条件を満たしていれば、花は育つ。少なくとも土が原因で花が駄目になることはまずない。言うなれば「理想の土」の条件だ。そして市販されている培養土というものは、恐らくこの条件を満たしているはずだ。

では培養土以外でこの条件を満たす土はないの?といえば、ある。それが前回触れた、赤玉土(小粒)、腐葉土、化成肥料の3点セットである。
この3つを、赤玉土(小粒)6、腐葉土4の割合で混ぜる。(本当は赤玉6、腐葉土2、バーミキュライト2+元肥なのだが、バーミキュライトは高いし、別になくても問題ない)

作り方(超簡単)

①まずこの3点セットを用意(赤玉土(小粒)、腐葉土、緩効性化成肥料)
※重いので、車がない人や集合住宅に住んでいる人は無理せず培養土を買って下さい。


②ビニールシートの上に任意の量の赤玉と腐葉土を6:4の割合でぶちまける。その上に緩効性の化成肥料を一つかみか二つかみをふりかける。(白いのが化成肥料)


③混ぜる。素手でも土入れでもOK。素手で「手もみ」するように混ぜると、腐葉土の中の不純物(小枝など)が選別できるのでいいです。それに、愛情がこもります。


④出来上がり。
うちではバケツに入れてテラスにドカンと置いておく。こうしておくと好きな時に使えるので楽。腐葉土がからからに乾くけど、気にせずそのまま使っている。水かけりゃふやけるでしょ。


これで何にでも使える「理想の土」の完成だ。何にでも使えるというのは語弊があるかもしれないが、少なくとも我が家では鉢植え、リース、プランター、ハンギング、花壇、コンテナ、挿し芽用として使用し、全く問題なかった。
また、いかにも専用の培養土が必要そうなバラ、サボテン、多肉植物、イチゴなどにも使える。

ミニバラは今年二年目。縁台の上に放置していたら勝手に大きくなった。緑も濃く、枝ぶりもいい感じ。特別なことは何もしていない。気付いたときに液体肥料をやる程度。


デンマーク・カクタス。つぼみも一杯ついて元気いっぱい。サボテンだが、鮮やかなピンクの花が葉の先端から咲く。これも特に土に工夫はしていない。


多肉植物のプランター。まずもって乱れすぎ。手入れしろ。



以上、全部同じ土である。↑のイチゴなんか無重力状態(?)だ。しかもスイミングバッグに入ってる(笑)。
もしかしたら「何を当たり前のことを偉そうに言ってるんだコイツは」と思いながら読んでいる人もいるかもしれないが、そう思われても仕方ない。なぜなら、こんなことは僕が改めて言うまでもない、「基本中の基本」だからだ。料理で言えば、煮物の調味料を「サシスセソ」の順で入れる、というのと同じくらい園芸愛好家の中では「常識」。

僕にこの土の作り方を教えてくれたのも、まだ園芸を始めたばかりのころ図書館から借りてきた「ガーデニングなんたら」というハウツービデオである。講師のおっさんが「市販のを買ってきてもいいんですが、自分で培養土を作る場合は、赤玉土(小粒)6、腐葉土4、そこに元肥の化成肥料を一掴み入れて混ぜます」と言っていたから、それに従ってやっているまでである。初心者向けの園芸雑誌でも、大抵の場合、この配分は紹介されている。
だからガーデナーを自認する人からしたら、むしろ陳腐すぎてあくびが出るような土なのである。ビートルズの「バック・イン・ザ・USSR」をハードロック調でカバーするのと同じくらい陳腐な芸当である。

とはいうものの、当初から「いける」という確信があってやったわけじゃない。僕が花用に作っておいた土を奥さんがよく分からず何にでもガンガン使ったからこうなったのである。(特にイチゴ)
まあ、育ってるからいいけどサ・・・。


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2011.10.21 | | 園芸コラム

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Author:yuhei
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