地方の時間。(名古屋・大須にて)

名古屋という街がどうも好きになれなかった。以前国道を走りながら見たラブホテルやパチンコ店のギンギラギンのネオンのせいか、市長が信用できないからか、織田信長が嫌いだからか・・・とにかく僕の中で「名古屋」という街のイメージはすこぶる悪い。
僕が好きな街は活気と清潔感が両立している街である。歴史があれば尚よし。
一番分かりやすいのが仙台である。仙台は整然としながらも賑わいがあり、歴史と秩序が手を取り合って「今」を作っている感じがする。おまけに女性の容姿のレベルが高い。
そういう意味で、失礼ながら名古屋はイメージとして仙台の対極にあるような気がしていた。
しかし昨日、マップ片手に大須周辺を練り歩いて、自分のそれがまったくの偏見だったと言うことを知った。
大須というのは名古屋市内にある大きな商店街のことで、約1200のテナントやショップがひしめき合う。
大須は雑然としていたし、かぐわしい文化の香りなどというものはなく、あってもカレーやケバブやクレープや東南アジアからの観光客の香水の匂いにかき消されてしまっていたが、歩くごとに、辻を曲がるたびに僕は新鮮な愉びを感じた。
古い街だからか、時間の流れがゆるやかで、そのせいか時代さえも遅れて感じる。今自分が飲んでいるアイスコーヒーが2015年のアイスコーヒーではない気がしてくる。「ウェイトレス」という言葉はいつの間にか死語になったが、僕にナポリタンを運んでくれた女の子はウェイトレスという呼称でしか表現できない容姿と身のこなしをしていた。

店のせいかもしれない。この店が時空のひずみに建っているのだ。
大きいガラス窓の向こうを往き来する人たちがみなエキストラのように見えるのもこの店があまりにも小説的だからだ。
音楽もない、照明もない、色あせたマリンブルーの壁紙に包まれた店内に、壁紙よりはハッキリしたブルーのベレー帽を被った二人のウェイトレス。ミラーの柱、大きな窓。物言わず回り続ける天井のファン。そして客たち。風のない梅雨の晴れ間の午後にケーキとドリンク付きのパスタを食べに来た客たち。
とても静かで、東京でもこんな時間が得られる場所があればいいのにと思った。そこに座っているだけで物語が見えてくる。
首都圏にはこんなにゆったりした気分に浸れるレストランは少ない。高級ホテルの屋上レストランでも行けば話は別だろうが、普通の街中にある店で音楽も流さす、ラジオも流さず、ゆとりのあるソファ席で大きい窓から通りを眺めながらナポリタンを食べられる店なんてそうあるものじゃない。
東京でも埼玉でもいいが、「うるさい」「狭い」「早い」の3拍子揃ってないと店じゃないと勘違いしている馬鹿が多いからこういう店は絶対に流行らない。一軒、地元でこの3拍子を感じさせない店が県庁近くに誕生したが、半年も待たずに消え去った。
しかし実はこの3拍子を信奉しているのは東京周辺の田舎者だけで、地方のハイセンスな人たちのランチタイムはもっと静かで、贅沢で、時間そのものを楽しんでいるような感じだ。

参考までに、広島のランチタイム。


窓がない。

太陽の光と初夏の風を感じながら、まさに街の一部になって、「今」を楽しむ。街を楽しむ。広島の人たちは本当にそんな感じだった。
こういう洒落た実験精神は地方でこそよく目にする。

お寺全部をフリーマーケット&アートのイベント会場にしちゃった小布施(長野県)の人たち。


 

店の中に傘を吊るしている園芸店もあったな。(富山)


地方は地方で勝手に面白いことを考えているし、やってもいる。そういうところに何故かいつも紛れ込んでしまう。。それが楽しい。

どうでもいいけど大須で食べた僕のナポリタン。
タマゴの海に浮かぶパスタの島。
かき混ぜるとスクランブルエッグになって、パスタとタマゴを一緒に食べる習慣がない僕はちょっとビミョ~だった。。。
とにかく、大須を歩いて僕の中で名古屋への思いが変わった。

大須は確かにちょっと変わったエリアだからここを持って名古屋を分かった気になるのは名古屋市民に失礼だろうが、あの闇鍋的な雰囲気、何でもありすぎて何だか分からないカオス感・・・・織田信長そのものじゃねえかと。

名古屋も広い。まだまだ探検する場所がありそうだ。
多分、今年はあと数回名古屋に来ることになりそうなので、楽しみにしていよう。

次回はこのあと訪れた名古屋市内の園芸店をご紹介します♪

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2015.06.24 | | 行ってみた

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