2015-05-29 Fri
母が漬物好きでよく作る。子供の頃はどこが美味いのかサッパリ分からなかったが大人になってから自分も漬物愛好家になっていることに気付いた。関西人と結婚したのも大きいだろう。奥さんの実家(京都)に行くと晩御飯の最後は必ずお茶漬けでしめる。漬物が常に卓の上にある。柴漬けやたくあんや浅漬けを乗せたお茶漬けをサラサラと頂く義父を見ているうちに自分も漬物&お茶漬けに憧れるようになった。そして30を過ぎてはじめて、母の漬物が「美味い」ということを知った。
大抵は白菜の浅漬けか、ホウレンソウのおひたしなのだが、この前遊びに行ったときはきゅうりのぬか漬けが出てきた。奥さんが何か質問したら、かき回さなくてもいいお手軽なぬかだとかなんとか、母が奥さんにレクチャーしていた。僕はろくに聴いてなかった。
まさか自分がやらされるとは思ってなかったから!
僕が母のぬか漬けをうまいと褒めてから、奥さんが自分もぬか漬けにトライすると言い出したのは覚えている。
ちょうど菜園できゅうりの第一号が実った。これからもボンボン収穫できるだろう。なら今年はそれらをぬかで漬けて漬けて漬けまくっちゃえ!という話になった。
いつもは「エバラ浅漬けの素」で漬ける。
でも必ず何本か腐らせてしまう。実るのが早すぎて食べきれないのだ。
ぬか漬けにしたら僕が率先して食べるので消費スピードが上がり、無駄にしなくなるかもしれない。
それに自分でぬか床を作れば愛情も湧くから余計食べたくなるはず。
大方そんな魂胆だろうが、敢えて乗ってみる。
奥さんに色々聞いて「へー」と思ったのだが、ぬか床って自分でカスタマイズするものなんだね。
タマゴの殻入れたり、野菜クズ入れたり、昆布入れたり、ヨーグルト入れたり、果物の皮入れたり、なんかダシとかエキスとかありそうなものならお好みで入れてみよう!な世界らしい。
昔、「少年三白眼」って漫画で『ぬかにクギ』って諺は「ぬか床に錆びたクギを入れると美味しくなるって意味らしーよ」ってセリフがあったが、冗談抜きで、そう思うよね。だって何でもぶち込めそうだもん。「うちはボールペン入れて、ちょっとビターな感じにしてます☆ウキ」とかサ。
もう料理じゃなくて「アート」に近い。
創造。
しかも親から子へ、子から孫へ受け継がれる。
そんなNUKA・ARTが日本中に何百万とある。恐らく料理好きを自認する女性なら「私のぬか漬け」を持っているはずで、そのぬか漬けはお隣のぬか漬けとは絶対に違う味なのである。
当たり前なんだけど、考えると面白い。
そのアートに僕も挑戦してみたわけだ。
ぬか床が完成するまで1週間~長くて1月かかるらしい。その間、毎日かき回してあげないといけないんだって。
どんな「俺のぬか漬け」になるか、楽しみ。
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