テレビに保安院を批判する資格なし!

原子力安全・保安院がピンチである。07年に国が主催したプルサーマル原発関連のシンポジウムで、中部電力に対し、保安院側が「質問が反対一色にならないよう、(容認の立場からの)質問書を作成し、地元の方に発言してもらうよう」求めていたことが発覚した。要するに国が電力会社に対し「やらせ」をするよう求めたということだが、中部電力はこれを「かえって地元の信頼を失う」と、拒否したそうだ。社員の動員については認め、「賛成への誘導をするという意識があったわけではないが、誤解を招くような行為だった」と謝罪した。

「東洋経済」によると、この「依頼」をはねのけたキーマンは、浜岡原発のトップである水谷亮介総合事務所長だという。中電関係者が明かしたところによれば、「地元の信頼が第一である、という考えは、水谷所長の強固な信念。コンプライアンス担当の法務部に相談があった記録はなく、当該問題の最高責任者である水谷所長が、自らの判断で正しい判断をしたというのが実際のところだ」という。

中部電力は管直人の理不尽な「停止要請」を受けて浜岡原発も停止している。これでさらに株を上げたわけだが、あえてうがった見方をすれば、ただでさえ「不安院」と揶揄され、国民から見放されはじめている保安院を踏み台に、自社のイメージアップに成功した、とも言える。前述の「東洋経済」など、「現場が<良心の砦>に」なんて見出しまで付けて賛美している。
しかしテレビよりはマシだ。

今朝、テレビ朝日の「モーニングバード」という番組を見たのだが、朝からそのあまりの欺瞞に満ちた報道の仕方に吐き気さえ催した。中電礼賛こそしなかったものの、保安院への批判は凄まじかった。主婦モデルの前田典子とかいうコメンテーターなど、「中国の列車事故と同じだ」とまで言ってのけた。びっくりである。

しかし本当にそうなのか。確かにそのような「依頼」(というより圧力と言ってもいいだろう)を行った保安院は救いようがないが、話はそれで終わりではない。

中電に断られた保安院は「これ以上は、国としては何も言えない」と一応引き下がり、その問題のシンポジウムにしても、周辺住民からは12人が質問に立ったが、計画推進や耐震性を懸念する内容のものが中心で、当の中電自身が「発言者に関係者はいなかった」と証言している。やらせの依頼はあったが、やらせというほどのやらせはそこにはなかった。

結果がよければなんでもいいのか!と怒られるかもしれないが、結果も悪ければ過程も悪いテレビに比べればこの程度の「やらせ」(いや、正確にはやらせ依頼)など可愛いものだろう。
「中国の列車事故と同じ」と言うが、ではそこに座って好き勝手なことを言っているあんたらは中共そのものじゃないのか?と言いたい。列車事故の原因究明を避ける政府に対し、中国のメディア人は職を賭して異議を申し立てた。しかし一方で日本のテレビ局は、原発事故後、えんえんと同心円の図を映し続けた。保安院のやらせをつついて正義の味方面してるあんたらは一度でも「SPEEDIを出せ!」「どうして拉致実行犯の息子が属する団体に民主党から二億円ものお金が流れているんですかね?」とカメラに向かって言ったことがあるのか??
そんなことも言えない輩に官僚の天下りを叩いたり、保安院の不始末を糾弾する資格はない。悪いが今の日本に保安院を批判できるテレビ局など一局として存在しない。



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2011.08.01 | | TV・メディア考

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