ロック界における日本

前回「海外アーティストからの応援メッセージ」を紹介したが、これはその続き。

 

本当に様々なアーティストが「日本」を応援してくれている。

これらのメッセージを読んでいると、「確かに日本通だからなあこの人は」とか「日本という国がなかったら無名のままだったろうからね」とか思ったりして、懐かしいような、くすぐったいような、妙な感慨に耽ってしまう。
特にHM/HR系のアーティストは日本がグランドファンク、ディープパープルの昔からハードロックというものを愛し、そして様々なバンドを受け入れ、成長させてきた国であることを知っているので、日本という国に対して特別な思い入れがある人が多い。ビートルズのお陰で「武道館」は「BUDOKAN」としてロック界におけるひとつの「聖地」にまでなったし、そこでライブをし、「ライブ・イン・ジャパン」という名盤を残したディープパープルやチープトリックに憧れて音楽を目指した人もいる。HANOIROCKSやBONJOVIなどはかつては「ビッグ・イン・ジャパン」(日本ぐらいでしか人気が出ないという揶揄)と一段下に見られる傾向があったが、今では、日本で先に人気が出て自国(アメリカやイギリス)に「逆輸入」されるという変則的な売れ方を逆に「クール」と感じる若いアーティストも出始めている。「ビッグ・イン・ジャパン」でも全然OKというわけだ。「ワイルドハーツ」のジンジャーなどはその筆頭と言える。


そういうことを全部ひっくるめて、彼らは日本を大事に思っている。市場としてならアメリカやヨーロッパの方が断然うま味があるはずだが、ビジネスを超えた部分で、ロックと日本はつながっているのである。「日本で愛されること」は彼らにとっては「ステータス」になり得るし、「光栄」なのである。つまり「日本」というブランドが、彼らの中ではまだ生きている。だからこれだけの応援メッセージが集まるのである。同じアジアでも韓国や中国ではこうはいかない。ロックという文化に貢献し、支え、二人三脚してこなかったからだ。つまり「お付き合いの歴史」がない。それに比べて日本は「大のお得意さん」なのだ。「お得意さん」などというとビジネスライクに聞こえるかも知れないが、最初はビジネスから始まった関係も、長い月日を重ねる内に、それ以上のものになる。ロックと日本には、ビジネスを超えた部分での「精神的なつながり」が確かにある。そう言いたいのである。これは「非英語圏」の国々の中では他のどの国とも違う、日本独特なものであり、文化的な強みである。

一ロックファンとして、この信頼関係がこれからも続くよう祈る。

 

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2011.04.12 | | 音楽

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