実は今僕は京都にいる。奥さんの実家の二階・・・のベッドの上で布団にくるまりながらこれを書いている。最近、夫婦ともに少し煮詰まっていたので、気分転換のために車を飛ばしてやってきた。頭をすっきりさせるには、真夜中に音楽を聴きながら100キロ以上のスピードで走り続けることだ。まず僕が浜松まで運転し、そこから奥さんに交代した。途中、関ヶ原で吹雪に遭った以外は何事もなく来られた。
ところで、奥さんの実家では24時間テレビがついている。寝ている時も付いている。テレビが消えるときは、家を空けるときだけだ。まるでテレビを消したら家の電源総てが落ちてしまうとでも言うように。(まあ、うちの実家も似たようなもんだけど)
これは普段まったくテレビを見ない人間にはちょっとキツイ。普通の人にとってはテレビは気まずさを紛らわすためのBGMみたいなものかもしれないが、僕たち夫婦にとってはテレビというのは映画や動画を映すモニターでしかなく、常につけておくものではない。何か「見たい」と思うときにだけつける。そしてその「見たいもの」というのはテレビ局が作ったものではない。しかし、こういう風に強制的に見せられでもしなければ知らないままのことも頭に入るので、一概に無駄とも言えないのだが。
ところで、義父母の家は、前までは地上波の番組をつけていたのに、今ではBSに変わっていた。なぜだろうと不思議に思っていたら、すぐに答えが分かった。どのチャンネルも韓流ドラマばかり放送していたからである。義理の両親は韓流ドラマのファンなのだ。たった数時間の間に「カボチャの花のなんとか」というドロッドロの愛憎劇と、「奥さんはスーパーなんとか」というコミカルな現代劇と、「クンイエ」という時代劇を見せられた。。。何気にオモシロイ・・・。
では韓流ドラマが終わったら地上波に戻すかと思いきや、BSのままチャンネルを変えない。そのままぼーっと眺めていると、ニュースが始まった。「ん??ニュース?ここは京都・・・じゃあ見れるじゃん!」てことで義父に「『ニュースアンカー』にしてくれませんか」と頼もうと思ったのだが、義父が画面を見ながら何やら言い始めたので言いそびれてしまった。そのニュースはBS朝日のニュースだったが、地上波とは違いワンコインランチなんてやらないし、左巻きコメンテーターのリベラルぶった見当外れの意見もなかった。凄く事務的で、さっぱりしている。かといって物足りないかと言ったらそうでもない。ポイントは押さえている。「ニュースなんてこれで十分だよな」と思った。
僕の家はBSが観られないので、民放なのに文化的な番組が多いのは驚きだった。確かに韓ドラの量はどうかと思うし、随所に入り込んでくる化粧品メーカーのベタベタなCMもおぞましいものがあるが、その代わり日本の番組はどれも知的好奇心をくすぐる良質な番組ばかりだ。
まあ、地上波がどんどん拙劣に、低俗になっているから、余計BSが良く見えるのかもしれないけど。
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