ブームとしてのクリスマスローズ

クリスマスローズの古葉切りをした。今年成長した古い葉を根元から切ることで株元によく日が当たり、花芽が出やすくなる。

もっとも、うちのクリスマスローズ、二株中一株は新しい葉を出したが、一株は古い葉のまま停滞している。どうやらこのまますべて枯れ果てて「また来年会いましょう」ということになりそうだ。
そもそも、購入した時に何年生の苗だったのか謎である。クリスマスローズは通常花をつけるまで三年は掛かると言われているので、買ったときに1年生の苗だったりすると、最低でも2年間は花をつけずに葉だけを楽しむことになる。それは知っていたのだが、なにせ安苗なもんだから値札以外付いていなかった。株の大きさからして2年生だとは思うのだが。まあ気長に待つことにしよう。
ところで、正月に帰省した折に実家の母に花の咲いているクリスマスローズをプレゼントして庭に植えてやったのだが、「クリスマスローズだよ」と言っても「?」という感じだった。知らないらしい。だったらシクラメンにしておけばよかったと後悔した。実は満開のシクラメンかクリスマスローズかでさんざん悩んだのである。シクラメンは確かにゴージャスだが、ありふれている。一方、クリスマスローズは玄人っぽいというか、庭に咲いていると「ほほう、クリスマスローズですな」と言ってもらえそうな、通好みの花(勝手な想像)。しかし母にとってはただの色のない花のついた暗い緑色の草だったようだ。

しかしよく考えてみると確かにクリスマスローズなんて「ただの色のない花のついた暗い緑色の草」である。咲くまで時間かかるし、お高くとまってやがる。シクラメンの方がよほど「花」らしい。それに、クリスマスローズが出回り始めたのはたかだか00年あたりからで、90年代には一部のガーデナーしかその存在を知らなかった。その証拠に、98年頃BSで放送された「ヨーロッパガーデニング紀行」のビデオを見ていたら、ホストの著名人がイギリスでクリスマスローズを見て、「面白い花ですね、何でしょうかこれは」と言っていた。特に園芸に熱心でもないうちの母が知らなかったのも無理はない。
それがたった数年で爆発的に流行し、今ではどこのホームセンターにも置いてある「マストアイテム」となった。恐らく90年代後半の「イングリッシュ・ガーデンブーム」の影響で出回るようになったのだろう。派手なシクラメンとは対照的な落ち着いた気品があること、高級感があることなどがヒットの要因か。

思えば江戸時代にはそれまで誰も見向きもしなかった椿が空前の大流行をしたし、楓や紅葉、牡丹のブームもあったという。現代ではバラが人気ナンバーワンの花だが、それも最近では陰りが見え始め、女性にバラを贈ったりするのも何となく古くさく感じられるようになってきた。(キザ男とか言われそうだし)

さて、この先どんな花が持ち込まれ、持て囃されるのだろうか。熱しやすく冷めやすい日本人のために、今日もどこかでフラワーハンターたちが奔走していることだろう。


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2012.01.30 | | 園芸コラム

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