リタイアする国

イギリスがEUからの離脱を決めた。
これでも人並みにニュースには目を通しているつもりだが、「移民の流入ヤダ」以外に彼らが離脱を選んだ理由がよく見えない。EUの官僚体質への嫌悪感とかユーロ圏経済の先行き不安だとかはたまた「大英帝国」への回帰だとか書かれているけど、どれもしっくり来ない。
今となっては理由などどうでもいいのか、どの記事も「今後のイギリスは?」「為替への影響は?」一色である。
確かにイギリス国民の間には長い間EUへの「ぼんやりした不満」があったのは確かなようだ。通貨こそポンドを維持したが、EU本部からイギリスの司法や官公庁にいろいろ差し出がましい注文や勧告が来るらしく、それが気に入らないと思う国民もいたらしい。(国連の日本への内政干渉みたいなものか)
元ロンドン市長で離脱派のリーダー、ボリス・ジョンソンは以前こんな発言をしている。
「ローマ帝国が欧州を支配したように、またドイツ第三帝国がしようとしたように、EUが欧州を支配しようとしている」
まるで「EU」という別の国が侵略してきたみたいな言い方だが、そんなに腹が立つなら闘って変えるか、自分がEUを牽引できるポジションに立てるよう頑張ればいいのにそれはせず、
離脱-。
要するに、逃げる。
格好いいようで格好悪い、プライドだけは高そうだが、やっぱりどこかトホホな国・・・イギリス。
僕のイギリスのイメージはそんな感じだ。(ちなみに、このボリス・ジョンソンが次期首相最有力)
だから今回の「決断」は、ある意味で「イギリスらしい」と思った。
拙サイト「一般教養としてのロック史」(23・ブリットポップとは何か)でも書いたが、僕の見解ではイギリスは一度「リタイア」している。
80年代、英国はアメリカ型の新自由主義を導入し、弱肉強食の競争型社会へ転換しようとしたが失敗、「ポンド危機」を招いて破滅寸前まで行った。その反動で、若者たちは血なまぐさい競争より心地の良い脱落を、グローバリズムよりローカリズムに共感を覚えるようになり、その「負け犬でいいじゃないか」という開き直りこそがブリットポップの「魂」だったと書いた。
今回のEU離脱も、僕は「リタイア」と受け取った。
何からリタイアしたのか。
ドイツとの盟主争い?EU内での駆け引き?テロ対策?移民問題?・・・。
その全てからだろう。
「EU離脱」
それが多くのイギリス国民にとって、自分たちを取り巻く諸々の問題を忘れさせてくれる、肩の荷を軽くしてくれる、もっとも痛快なフレーズだったことは確かだ。

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2016.06.24 | | 政治

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