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Author:yuhei
築30年の借家でホームオフィスをしながら理想の庭づくり、理想のインテリアを探求する日々の記録。

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ビッチな園芸~つるばら「オクラホマ」の植栽~
朝、起きたら太陽が出ていた。予報では雨のはずで、だからこそ昨日あんなに頑張って雨の中通路の植栽をしたのだ。「やれやれ、だったら今日植えればよかった」と思いながら二人分のイングリッシュマフィンを作り、洗濯物を干し、掃除機をかける。奥さんは庭でなにやら始めた。地面に穴を掘っている。つるバラを植える気だ。

ひと段落して様子を見に庭に出る。奥さんは頭にタオルを巻き、汗をぬぐいながら穴を掘っている。背中をこちらに向けたまま「あなたの助けなんか要りませんからね」と強がりを言う。朝食後にケンカをしたのでまだ怒っている。
そのとき、急に日差しが弱くなった。
雨雲がやってきた。

ゴロゴロ聞こえてきた。
多分、奥さんがつるバラを植え終わる前に降る。「ひゃー」とか言いながらせっかく小屋から持ってきた腐葉土や油かすを慌てて雨の当たらない場所に移す様が目に浮かぶ。自分が手伝えば5分で終わるから、スコップを取って穴を掘り、腐葉土や油かすを適当にぶちまけ、苗を植え、水鉢を切った。共同作業しているうちになぜケンカしたのかどうでもよくなっていく。いつの間にか奥さんの顔に笑顔が戻った。やはり園芸は心と心をつなぐ。
などというのは安っぽい小説にありがちな安っぽい男のご都合主義である。
僕は本当は怒ったワイフなど放っておいてジムに行こうと思ったのだ。だがザーザー降りの中で後片付けをする羽目になるのが明白だったから見かねて手伝うことにしたのだ。ケンカの原因は100%僕だが基本的に僕は奥さんに謝らない。逆に「俺に謝れ」と申し入れたが断られたのでなんとなくその辺で立ち尽くしていたら奥さんが土を掘り始め、「あなたの助けなんか要りませんからね」と言ったのである。仲直りのきっかけをくれるのは決まって奥さんである。僕は王子様で、僕は卑怯者だ。
そういう状況で植えられたバラが上手く育つかはなはだ不安だ。
ちなみに、左側のポールはテラスの柱である。ここに絡ませて、上に伸ばし、アーチ状にしたいというのが奥さんの希望。

植栽後数分で本降りの雨が降り出した。もう今日は1日ダメだろう。
家に退避する前に奥さんが野菜を収穫した。雨の日は一日でかなり大きくなってしまうから、気付いたときに収穫しておく。

夕飯は僕がバジルのスパゲティを作ることになった。罪滅ぼしではない。作ってみたいから作る。

「バジルのパスタはフィットチーネだよね」ということで、わざわざ駅前のスーパーまで歩いて買いに行った。オリーブオイルも切らしていたし。別にフィットチーネじゃなくてもいいんだけど、どうせなら気合入れて行こうってことで。
歩いているうちに雨は止んだ。雲に透けて夕日が見える。明日は晴れるかな。

うちバジルで作ったバジルのパスタ。
初めて作ったにしては上出来かな。けっこうオリーブオイル使うけど、バジルの葉とニンニクと、あと調味料だけで出来ちゃうんだ。ラクだな。。。
なぜ悪魔のような性格の僕が奥さんに追い出されないか?
胃袋を押さえているからだ。
って、それは女が男にやる作戦だよな。
子供の頃はよく「女の腐ったようなヤツ」と祖父に言われていたから、外見は男でも中身はビッチなんだろう。

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園芸コラム | 22:39:40
雨の日の園芸
今日、さいたまは朝から雨。起きたときには降っていなかったが、「あ、降ってない。今のうちにやろう」と急いでパンを食べているうちに降りだした。昨日、仕事そっちのけで除草作業しておいてよかった。
「でも通路の植栽は出来ないか・・・涙」と残念がっているうちに止んだ。と思ったらまた降りだし、また止む・・・。
付き合ってられないので決行することにした。
庭に出る。

オリエンタル系のゆり「オラニア」が咲いた。

引いて見ると意外に花小さい。

てか他のツボミがでかすぎるんだよね。「マリオ」のパックンみたい。相当でかい花が咲きそうな予感。
完全に雨が止んだので、植栽活動開始~。

右側のケースにはペチュニア、サルビア、ジニア、ケイトウなどがぎっりし24株詰まっている。1000円。「安苗でイケてる庭に」がモットーである。
左側はブルーサルビア、リアトリス、センニチコウなど。
パンジーはほぼ全て撤去し、空いたスペースにその場所にふさわしいと思われる苗を植えていった。途中で何度か雨に降られて中断を余儀なくされたが、どうにか夕方には完了した。

狙ったわけじゃないが、冬に植えたシロタエギクを放置してたら涼しげなアクセントになって、個人的に気に入っている。
ちなみに発芽したひまわりの幼苗も随所に配置してあるので、そのうち西日を遮るパラソルとして活躍してくれるだろう。ぶっちゃけ大きい葉を茂らせてくれたら花咲かなくてもいいや。

そのあと、既に地上部が枯れてしまったジャガイモを掘り返してみた。いつまでも未練がましく植えておくのも切ないから。

どうせタネイモしか残ってないだろうと思ったら、意外にも。。。

全体的に小ぶりだが何個かは大きいのもあった。小さいやつは丸ごとカレー行きだな。
ま、失敗したにしてはイイ出来かな。何でも期待しないほうが意外に良い結果が生まれたりするもんだ。まあ、期待してなかったけど本当に散々な結果、ってこともあるんだけど。。
ザッケローニにリトライはないが、ジャガイモにはある。
秋ジャガでリベンジだ!

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ガーデニング | 20:11:29
アンチ宿根草ガーデン
ガーデニング雑誌でも園芸ブログでも、現代ガーデニングの主流は宿根草中心の庭作りである。園芸に疎い人のために解説すると、宿根草というのは、冬に枯れても、春になるとまた芽吹いて花を咲かせる植物のことだ。それぞれ開花期の異なる宿根草を庭の随所に配することで、色々な花の四季折々の姿を楽しむことが出来る。宿根草と一緒にアジュガやギボウシ、柏葉アジサイやクレマチス、つるバラなども植えておくと一層見栄えのする庭になる。ひまわりやアサガオ、ペチュニアやマリーゴールドといった小学校に植えられていそうな花は格が下がるから敬遠される。でもヨーロッパから取り寄せた種で発芽した宿根サルビアならOK。とにかく宿根草、宿根草、宿根草以外はお花じゃないの!
こういう庭を「ザマス・ガーデン」といい、こういう庭を志向する人を「ザマス・ガーデナー」という。男のザマス・ガーデナーもいっぱいいる。
このアホな風潮は、20年前、「ガーデニング」という言葉が紹介されたときに、女性誌・園芸雑誌が「お手本」として紹介したものがイギリスのボーダーガーデンで、それが日本風にアレンジされたところから始まると思われる。以来、宿根草=オハイソ、オシャレ、玄人というイメージが固定化し、昭和から人気のあるマリゴやパンジー、ゼラニウムといった花は「チープ」の部類に押しやられた。
今手元に二冊の有名園芸雑誌を開いているが、5月号にもかかわらず一年草がほとんど載っていない。紹介されている読者の庭に植えられているのはことごとく宿根草である。
これでは園芸産業も低迷するわけだ。宿根草だから病気になって枯死しない限り「植えっぱなし」で翌年も咲く。品種にもよるが種を採取して芽が出れば増やすことも出来る。普通、宿根草は一年草よりも値段が高い。レアな花や種になると数千円はする。ザマス・ガーデナーの最大の「キモさ」は、そういう苗を植えられる経済的余裕があるくせに、宿根草中心の庭にすることで苗代を浮かそうとか思っているところである。こういうヤツラが増税前に慌ててまだ使える冷蔵庫やらエアコンやらを「買い替え」て品薄を呼び起こすのだ。金持ちだったら堂々と8%払って買えや。金持ちだったら一年草しこたま使ってプロに寄せ植え作らせろや。種なんか採取してんじゃねえ。挿し芽すんな。新しい苗買え。
だから「植えっぱなしの宿根草は楽だし素敵だしイイワ」なんてケチ臭い発想の人が増えてしまうと、苗を買う人が少なくなり、花卉産業はお先真っ暗なのだ。
僕は苗を買うのが好きだ。
園芸店を巡るのが好きだし、園芸店に来ている人を見るのが好きだ。園芸店の花を眺めながらブログの記事を頭の中で書いている。

別に好きでもないのに無理して一年草を買えとは言わない。好きな花が宿根草ならそれもよし。僕だってジギタリスくらい植えるし、クリスマスローズもイベリスもアジュガもカラミンサもユーフォルビアも、僕のガーデニングからは欠かせない花だ。だが宿根草のほうが一年草より「上」とか、お洒落とか、高級感があるといった誤った認識に基づいて苗選びをしている人が多い現実には「ちょっと待て」と言いたい。
先日、岐阜県の道の駅で50円でフランネルフラワーやニチニチソウを買った話を書いたのを覚えているだろうか。その時、偶然観光バスがやってきて、オバチャン軍団がゾロゾロとやってきた。彼女たちもこちらの激安苗コーナーに気付き、押し寄せてきた。しかし僕が立っている一年草の苗の方には見向きもせず、ほぼ全員、普通の値段のリーガーベゴニアに感激の声をあげ、ごっそり買って行った。
リーガーベゴニアは宿根草ではなく球根だが、イメージや目先の派手さに捉われて花苗を選ぶ人がいかに多いかがわかり、唖然とした。
宿根草が一年草より価値があるなんて、園芸雑誌やインテリア雑誌が植えつけた虚妄である。
ぶっちゃけ、宿根草なんて一年の大半はただの「草」だ。冬になると地上部もきれいさっぱり消えてしまうものも少なくない。
夏には夏の花がある。

夏にしか咲かない花がある。来年また咲かせたかったら来年また買いに行けばいい。挿し芽に挑戦したり、冬越しに挑戦したりするのもいい。世の中にはベゴニアを冬越しさせ、翌春に咲かせてみせようと頑張っている人もいる。それも、一年草の立派な楽しみ方だ。いや、一年草でしか味わえない楽しみ方だ。
確かに「植えっぱなしの宿根草」より非経済的かも知れない。シロウト臭いかもしれない。手間もかかるし、撤去するとき胸も痛む。(特に夏前のパンジー)しかし一年草は一年草なりに変化があり、表情があり、短い花期のあいだに、何度もこちらを驚かせ、呆れさせ、喜ばせる。液肥をやったり花ガラをこまめに摘んだり、摘心したり、お尻を叩いて「咲かせてやる」作業もなんだかんだいって楽しい。
うちは、通路では宿根草と一年草を混ぜこぜで植えている。宿根草だけだとどうしても草だけになってしまうので、「色」を一年草で補っているのだ。

その「色」を添えていたこの通路の絶対的エース、通路のネイマール的存在だったパンジー、ビオラさんたちが枯れてしまったので、↑の画像にあるように、色々苗を買ってきたわけだ。あれ以外にもジニアやペチュニア、サルビアなどがミックスされた24株詰め合わせケースを買ってある。(ちなみに1000円だった)
アンゲロニアやジニアやセンニチコウといったいつもの「夏の仲間」も召集した。
もうすぐ梅雨も明ける。こういう、次のシーズンに向けた準備も「一年草中心の庭」ならでは楽しみだ。
金はないが、苗は買う。

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園芸コラム | 23:59:11
今さらつるばら「オクラホマ」...and more
今日は朝から宇都宮でお仕事。帰りに園芸店に寄ってバラ苗を買った。この時期のバラ苗だからもちろん割引価格。苗の状態も決して良いとはいえない。それでも奥さんがどうしてもというので店の端っこの方でほとんど捨て置かれているバラ苗を物色。
選りどりみどり、という訳には行かない売れ残りのバラの中で「可能性」を感じたのはこのバラ。『オクラホマ』というつるバラ。

落ち着いたシックな赤色の大輪花を咲かせる。
今、うちにはサマースノーとアンジェラが植えられいるので、白・ピンク以外の黄色か赤のつるバラを探していたのだ。
この「オクラホマ」は一季咲きで、病気にもかかりにくく、強い香がするとか。玄関横のテラスの柱に括り付けて、アーチみたいにしたい。

そのテラスの前の半日影の花壇ではヘメロカリスが咲いている。転居して環境が変わったのでどうかな~と思っていたら、今年も咲いてくれた。
いつ見ても格好イイ花。

でも1日しか咲いてくれないんだよね。

ギボウシも花咲いた。。てか花咲くんだ。。。


畑。
2~3日雨が降るといつもこうだ。雑草が茂る。もうどれが里芋でどれが雑草か見分けつかない(笑)

思う存分園芸の出来る週末まであと5日・・・。今週は超忙しいけど仕事放り出して草抜きたい!バラ植えたい!昨日(日曜)が雨だったのは痛かった。
でもその間にこっそり実ったヤツがいた。
枝豆。

初めて育てているのだが、枝豆って花咲かないの??何の前触れもなく実が枝にくっついてて思わずウケてしまった。。何?このちゃっかり感。可愛すぎ。

まだまだビールのおつまみには程遠い赤ちゃんエダマメ。
最近は流水解凍でもおいしく頂ける冷凍のエダマメに頼っちゃってるけど、やっぱり自分で作ったエダマメやトウモロコシでビールが飲めたら最高でしょ☆その日が来るのを夢見て頑張ろ。
あんまり飲めないけど。(ビール2缶が限界です)

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ガーデニング | 21:54:36
グンマーの車屋さん
増税前に、10年間で20万キロ走破した軽自動車に別れを告げて、新しい車を買った。わざわざ未開の地グンマーの自動車販売店まで赴いて試乗し、色々あって第一希望の車とは全く別タイプの車がその場で急浮上し、そちらを買うことになった。
引渡しを受けた直後から不具合が生じた。カーナビが全く見当外れの場所を指し示すのだ。帰路をUターンしてすぐに直してもらった。一ヶ月ほどしたら今度はアイドリング中にエンジンの回転数が下がる現象が現れた。車体がぶるぶる震えるのだ。再びグンマーまで行って修理してもらった。さすがにもうないだろうと思ったら、先週、シフトレバー(MT車なので)を一速に入れると「キィ・・・」と金属がこすれるような不快な音が。おまけに運転席側のパワーウィンドウも閉めるときに濁音がする。
こう何度も不具合が起こるとさすがに店にも車にも愛想が尽きそうなものだが、これがそうならない。一瞬、腹は立つが、今の車を心底気に入っているのだ。マニュアル車自体が希少な時代だから、理想の車に巡り会えたのは非常な幸運だと思わなければならない。
なにより、この自動車屋さんがイイ。。。
いつも社員全員でウェルカムしてくれるし、メカニックの人の腕は確かで、説明も親切丁寧。この人に診て貰えば必ず直ると思えるから、多少不具合が生じてもそれほどストレスを感じない。
修理の間はお店の中で待つ。ほぼ毎回、このお店の専務さんが相手をしてくれる。初めて来たときはPCの画面を見せながらいかにこの店がユーザーに愛されているか、ネットで車を選ぶとはどういうことか、他店との差別化を図る重要性などを力説しはじめ、途中から僕の頭の中でスガシカオが『プロフェッショナル~仕事の流儀~』のテーマソンングを歌い始めたくらいだ。
年は75歳くらいで、誰にでもお構いなく、時間を惜しまずしゃべり続ける愛されキャラ。お店のユーザーレビューを見ても、この専務に「落とされて」購入を決めた人は多いようだった。
昨日も専務が来て、社員さんが休憩中の部屋を空けてテーブルを片付け椅子を引いてくれた。専務はメカニックのことなど興味はないから、どこの調子がどうなのかなんてヤボなことは訊かない。彼の仕事は不愉快な目に遭ったお客さんをトークで和ませ、客が抱える後悔の念や不満、猜疑心をキレイさっぱり払拭することである。その手腕は筋金入り。
昨日は景気の話をしていたはずだった。増税の影響はそれほどないと政府は強調しているが、あれは新聞テレビを操ってそういう風に仕向けているだけだとか、車の販売台数が4月以降半減しているとか、そういう話をしていたのだが、どういうわけか庭の話になった。専務がいきなり切り出した。

「俺の庭、見るかい?」

二階へ上がり、アルバム片手に戻ってきた。
「全部俺が作ったの」
アルバムをめくると、専務の自宅と庭の写真がたくさん写っている。

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50年前、兄と自動車販売を始めた専務。しかしいつか喧嘩別れするに決まっていると先読みした賢明な専務は、独立したらここで車を売ろうと先手を打って自分の土地を購入。それ察知した専務の兄は
「俺に車売らせないように、植木持ってきて勝手に植えちゃったわけだ」
人の敷地に勝手に植木を植え込み弟の野心をついばむ兄の最強伝説。
以来50年間、庭木の世話をし続けているという。
アルバムの中には専務のガーデンDIY作品が盛りだくさんである。

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たとえば、庭水栓の柱を半分に割った竹で覆って隠したり、すのこをバーナーで炙り、焼杉風に加工して柵にしたり、ステンレスの廃品を切断してアクセントにしたり・・・
「俺は庭専門。奥さんはインテリア専門」
とんでもないのが専務の剪定能力。「職人より上手い」と自認するだけあって、素人技とは思えない美しい仕上がりの庭木に圧倒された。
「朝4時に起きるわけ。5時から1時間ウォーキング。ご飯食べてトイレ行って、7時くらいから庭に出ます。今朝も剪定してきたよ。9時に出社して、11時ごろに眠くなるわけだ!ぐわっはっはっはっは」
庭の話をしているときの専務はまるで子供のようである。

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「専務、銀行の○○さんからお電話ですけど」 無視
「専務、JAの○○さんなんですけど」 無視
「専務、○○さんには話、通ってるんだよね?」 生返事
事務員さんはもちろん社長でさえも専務に庭の話を止めさせることは出来ない。
今大事なトコなんだから向こう行ってろ!といわんばかりにあからさまに不機嫌そうな顔を向ける。

先日も書いたが、かつて庭は男のものだった。男が己の世界を表現するパレットであり、童心にかえって工作や創作をする遊び場だった。
専務の庭は僕の趣味とは相容れない、純和風のいかにも「庭」という感じのものだ。僕は農家から味噌を貯蔵するツボをもらってきて彩色を施し、それを水がめにしたり、「次郎長」と書かれた徳利を飾ったりはしないし、庭に池を作り鯉を眺めようとは思わない。しかし、同じ庭を愛する男としてシンパシーを感じずには入られない。スタイルは違えど、「生き方」として、クールだと思った。
修理が終わった。
シフトレバーの音もウィンドウもノイズも消えていた。メカニックの人によるとレバーは単なるサビ、窓の音もゴミや雨水によるものだそうで、「また鳴るようになったら来てください」と言ってくれた。
「そうそう、またすぐに壊れるから、来ればいいよ!」
専務のブラックジョークに笑顔で返し、車に乗り込む。ギアを一速に入れ、走り出す。
やっぱ人生は楽しまなきゃ損だよな。
と、思わせる、そんな専務の笑い声がいつまでも頭から離れない土曜日だった。

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園芸コラム | 17:58:52
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