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Author:yuhei
築30年の借家でホームオフィスをしながら理想の庭づくり、理想のインテリアを探求する日々の記録。

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メディアと人権侵害救済法案(後編)


かつては大反対運動が起こっていた!


冒頭にも書いたとおり、この法案についてはネット上では以前から反対の声が上がっており、見直しを求める署名活動なども行われている。当たり前だ。こんなあからさまな言論弾圧・表現の自由を脅かす法案など世界のどの民主主義国家にも存在しないだろう。誰かが言っていたが、もしアメリカでこんな法案を通そうとする政治家がいたら、その政治家の政治生命はそこで終わる。と。
僕は自分が差別主義者ではないと思っているし、差別的な発言も(多分)していないつもりだが、この法案によると、そんな理屈は通用しない。極端な話、誰かが「こいつは私たちの人権を損なう発言をした!」と思って委員会に通報すれば、僕は出頭を求められ、質問され、人権侵害等に関係する文書、物件の提出を求められ、家に立ち入り捜査が来て検査されるかも知れない。そして「差別主義者」のレッテルを貼られた僕はノイローゼになってもう外に出歩けなくなってしまうかも知れない。まるでSF映画だ。

それにしても、いつもなら「言論弾圧」と聞いただけで猛り狂った雄馬のようにしゃしゃり出てくるジャーナリストや作家、弁護士といった人たちは何をしているのか。こんな悪法がまかり通ろうとしているのに、なぜ反対しないのだろう??
実は、02年の元祖「人権擁護法案」の時には、新聞、テレビ、文芸誌を中心に、「大」がつくほどの反対運動が起こっていたのだ。以下は同法案を受けて行われた反対の動きだ。

 

◆緊急公開シンポジウム「人権擁護法案を考える~法規制とメディアの自律~」02年3月25日 主催:日本民間放送連盟 日本新聞協会 NHK

◆シンポジウム「どうなる日本の人権救済 委員会は使えるか?」同年3月30日

◆人権擁護法案に反対する懇談会 同年4月3日 主催:日本ペンクラブ 猪瀬直樹

◆日本テレビ「緊急公開シンポジウム・これでいいのか人権擁護法案」」4月16(火)放送

◆異議あり!人権擁護法案緊急アピール行動 同年4月23日

◆人権擁護法案の抜本修正を求める中央集会 同年5月22日 日比谷公会堂

◆TBS「人権擁護法案を考える」 同年5月26日(日)放送

◆公開シンポジウム 「人権擁護法案―国民の言論の自由は守られるのか」同年6月3日

 

恐らくもっとあるのだろうが、僕が調べて分かったのはこれだけだ。見ての通り、これらの反対集会やシンポジウムを主催または支援しているのは、主に新聞社、民放連、ペンクラブなど既存メディアもしくはそれと近しい団体だ。言うまでもなく、この自民党案の「人権擁護法案」にはメディア規制が入っていたからだが、法案の中に「メディア規制」という文言がひとつあるのとないのとでは、ここまで違うのかと驚かされる。
これだけ見ても、どれほど当時のメディアが「反対」の声を上げていたか想像するのは容易だろう。この頃(02年)は小泉旋風まっただ中の年で、人権擁護法案の他にも個人情報保護法など「表現の自由」を制約する可能性のある法案が国会で取上げられ、左派系の文化人、ジャーナリストたちはこぞってこれに反発した。個人情報保護法のインパクトが強かったので、人権擁護法案は霞んでしまった感があるが、人権擁護、個人情報、そしてこれに青環法(青少年有害社会環境対策基本法=提出断念)を加えた3法案を「メディア規制3法」と呼んで、当時の新聞・テレビ、文芸誌をはじめとするマスゴミは一大反対キャンペーンを行ったのである。民放各局など、看板報道番組の人気キャスターやコメンテーターを集めて反対の記者会見までさせた。(「メディア規制3法反対!TVキャスター共同記者会見」(02年4月18日)出席者:安藤優子アナ(フジ)、真山勇一(日テレ)、斉藤一也(テレ東)、筑紫哲也、鳥越俊太郎、田原総一朗)
まさにメディアが総力を結集してこれらの法案を潰そうとしていたのだ。

結論

しかし今現在この「人権擁護法案」よりさらに過激でさらに国民の「自由」を奪う悪法「人権侵害救済法案」が可決されようとしているのに、彼らは沈黙を貫いている・・・。「沈黙」というのが言い過ぎなら、反対の表明をしていない。と言おうか。今ではこの「人権侵害救済法案」に対し公然と批判的な発言をしている著名人は、櫻井よしこ氏と石原慎太郎氏くらいだという。(2ちゃん情報)あのときあれほど反対を叫んだ彼らはどこへ行ってしまったのだろう??「メディアも規制の対象になり得る」という文言がなければ、それでいいのか。それで済む話なのか??

それで済む話なのだろう。
つまり、上に挙げた反対シンポジウムや反対記者会見に参加したジャーナリストや新聞編集委員や作家や弁護士やアナウンサーたちといった人々は、言ってしまえば自分たちの権利さえ守られればいい、国民が言論弾圧に遭おうが表現の自由を失おうがネット住民が監視されようが知ったこっちゃない。自分たちの属する「メディア村」さえ安泰ならそれでいい。そういう考えなのである。
こういう連中が今「原子力村」などと言って東電や御用学者を非難しているのだからヘソで茶を沸かす。
メディア規制を入れた「人権擁護法案」には反対するが、メディアの自由を保障した「人権侵害救済法案」には反対しない。
メディア人とは、ジャーナリストとは、自分たちの表現の自由、自分たちの言論の自由、自分たちの報道の自由・・・・ただそれだけを守りたいだけの利己的な、国民見殺しの管直人と同じ種類の「人もどき」なのか!!



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TV・メディア考 | 00:14:06
メディアと人権侵害救済法案 前編

人権侵害救済法案なる法案が秋の臨時国会に提出される予定だという。これは不当な差別や人権侵害を受けた被害者を救済するという目的で作られた法案なのだが、実はこの法案、大分前から「現代の治安維持法だ!」と批判されていた、いわくつきの法案なのだ。

民主党が思いつきそうなことだ、と思う人もいるかもしれないが、実は言い出しっぺは自民党だ。確かに外国人に参政権を与えようとしたり、国民を無駄に被爆させたり、北朝鮮とつながりのある政治団体に二億円も献金したりしていてはそう思われても仕方ないだろうが、もともとは2002年に小泉内閣が国会に提出した「人権擁護法案」(翌年に廃案)がベースになっている。その自民党の「人権擁護法案」の対案として民主党が作成したのが「人権侵害救済法案」で、いま民主党が可決させようとしているのは、これを修正したもの。とは言っても、この「人権侵害救済法案」、当時から既に批判されていた自民党の「人権擁護法案」よりさらに酷い、というのが問題で、「擁護法案」は廃案になったからいいものの、こちらの「侵害救済法案」はどうやら可決される見込みが強いという。

では一体この「人権侵害救済法案」の何がそんなに問題なのか。「人権侵害救済法反対:全国陳情プロジェクト」さんのサイトを参考に以下に要約した。

◆国民の人権侵害や差別を監視する「人権委員会」(別名・3条委員会)を設置し、国民の言動を監視する。
◆人権委員会は政府の管轄下に置かれることになっているが、裁判所とも警察とも無関係の独立した組織で、裁判権や制裁権を有する。
◆また、同法案の第十一条第2項には委員の要件として・・・「この人権委員会の委員長および委員の任命は、人権の擁護を目的とした団体、もしくは人権の擁護を支持する団体の構成員または人権侵害による被害を受けたことのある者が含まれるようにしなければならない」・・・とあり、つまり人権侵害の被害者、もしくはその被害者を支援する団体の人が優先的に選ばれるようになっている。
◆さらに、この人権委員には国籍条件がない。(在日外国人でも委員になれる)
◆「報道機関等による人権侵害については特段の規定を設けない」となっている。要するにTV、新聞などマスメディアは規制の対象にならない。
インターネットは規制の対象になる。
◆そのうえ、何もしていなくても罰せられる。(委員会は)「人権侵害や、放置すれば不当な差別的取り扱いを助長し、または誘発する恐れがある場合には(第四十六条)出頭を求め、質問をすること、人権侵害等に関係する文書、物件の提出を求め、とどめ置くこと、人権侵害の場所に立ち入り、検査し、関係者に質問すること(第四十七条)」が出来る。
◆そもそも、何が差別で何が人権侵害に当たるのかの定義が曖昧。

 

 ほくそ笑む既存メディア

 

というように、人権擁護どころか、人権蹂躙以外の何物でもないことが分かる。現代の「治安維持法」と呼ばれるゆえんである。在日外国人や被差別部落の人たちの人権も大事だが、いくらそれを守るためといっても、さすがに行きすぎだと思うのは僕だけではないだろう。最初にこれを知ったとき、ヒトラーに憧れる中学生の覚え書きか何かかと思った。

ちなみにマスコミを規制から外したのは、小泉内閣時代に自民党がこれの前身である「人権擁護法案」を通そうとしたときに、メディア規制を入れたらテレビ、新聞をはじめ各方面からもの凄いブーイングが起こり、世論の反発を招いたからだ。(今思うとマスコミ規制を入れていただけ自民党の方が数倍フェアーだったのだが・・・)それを見ていた民主党は同じ轍を踏まないよう、マスコミを規制の対象から外したというわけだ。これが功を奏して、現在、マスコミ各社はまったくと言っていいほどこの問題を報じない。(この問題だけでなく、国民にとって大事なことは何も報道しないのだが)

ネットが規制されて一番喜ぶのは多分、在日外国人でも部落の人たちでもなく、既存マスコミだろう。ただでさえ広告主を奪われ、視聴率を奪われ、「国民に真実を報せる」という、自分たちには逆立ちしたって出来ないことをいとも簡単にやってのけるネットを目障りに思っていたのだから、そのネットが規制されるとあって、わざわざ報道して世論を「反対」になびかせてやる義理などない。この法案が通れば、動画の削除理由にだって「著作権」という法的に曖昧なものではなく、「人権保護」という誰も反論できない「錦の御旗」を新たに付加することだって出来るのだ。今後、「この動画は人権侵害の恐れのあるため削除されました」なんて削除理由を目にする日が来こないとも限らない。(後編に続く)


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TV・メディア考 | 02:01:04
消えた腐葉土

市販の腐葉土から高濃度の放射線が測定された、という趣旨の動画がユーチューブにアップされたのが6月24日。僕がこの動画を見たのは7月17日。衝撃的だったのでその日にブログで紹介したが、その後大メディアの報道に上る気配はなく、やれやれと思っていたら25日には毎日が、そしてこの問題を扱った「週刊現代」が同日に発売され、そして翌日にはもうNHKが夕方のニュースで報道していた。するとそれまで公式のコメントを控えていたケーヨーD2のホームページにもこのような文書が。(25日公表)

 

本日、週刊誌内で、一部のホームセンターにおいて、「汚染腐葉土」が販売されていると認識される報道がございました。お客様にはご心配をお掛けしますが、現状政府による放射能により汚染された腐葉土に対する安全基準が不明確な中で、弊社では、農林水産省および原子力安全委員会など公的機関が示した放射性物質に関する指標等を参考に、いずれもその指標を下回る値の商品を仕入れ販売を行っております。
なお、お客様へご心配、ご不安をお掛けしないために、念のため腐葉土全品(国産)を売り場から撤去しました。また、原産地を海外へ変更する手続きをすすめております。

 
後手後手対応の民主党政権への批判がちらりと覗く文面は良しとするが、ひとつ言いたいのは、ネットの中でどれだけ騒ごうと、動画を見て不安を覚えた消費者がどれだけ質問しようと変わらなかったものが、週刊誌がたった1ページ記事を書いただけで動く。メディアの力とはこういうものかと改めて思い知らされた。


当然のことながらホームセンターからは腐葉土が消えた。(これはD2ではありません) 


  
   



秋田県内の店舗で汚染腐葉土を売っていたコメリでは。。。





誤解の無いように言っておくと、僕は好きこのんでこの問題を記事にしているのではない。もしかしたら「こいつは企業の怠慢をつついて喜んでいるのだ、暇な奴め・・・」と思う人もいるかもしれないが、全く逆である。まず第一に、園芸愛好家にとってホームセンターとは「癒しの空間」であり、刺激とアイデアをくれるテーマパークみたいなものだ。その「癒しの空間」が困った状況に追い込まれているのを見て愉快なわけがない。むしろ悲しみで一杯だ。特にコメリは店内BGMが「神」なので、ホームセンターの中で最も気に入っていた。(家の近くにはないのでわざわざ車で一時間かけて隣の市まで行っていたのだ!)
第二に、「週刊現代」の言うように、全ての責任は国・行政にある。確かにネット世論を軽視する企業の体質には怒りが湧くが、汚染されていると知っていながら売っていたわけではないし、ホームセンターの中には客の指摘を受けて既に自主的に腐葉土を引っ込めていた店もある。原発事故は東電の責任だが、その後の対処によって生じた混乱の責任は民主党政府にある。彼らが正しい情報(特にSPEEDI)を素早く開示し、国民に説明し、今後予想されるであろう事態に対して適切な処置を講じていればこのような事態にはならなかった。そう考えればホームセンターならびに製造業者はいわば民主党政権の無策・不作為によって損害を受けた被害者である。

そうは言っても汚染された腐葉土は元には戻らず、僕たちガーデナーの怒りや不安が払拭されるわけではない。腐葉土がなければ花が咲かない、というわけではないが、腐葉土というのは料理で言うところの「ダシ」みたいなもので、美味しい料理を作るのにダシが必要不可欠なのと同じで、元気な花を咲かせるためにはどうしても必要な「材料」なのだ。

言っても無駄だろうが、民主党政府はいつまでも「トウデンガー」「ジミンガー」「ジチタイガー」と駄々っ子みたいなグズを言ってないで、「損害とか賠償とか全部国が責任もつからさっさと対処しろ!」と自治体に指示を出せ!そうすれば1ポイントくらいは支持率もアップするだろう。いや、もうアップしなくていいけど・・・・。


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放射能・汚染腐葉土 | 23:51:16
汚染腐葉土 続報

腐葉土の放射能汚染だが、とうとう既存マスコミでも取り上げられるようになった。

7月25日付毎日新聞 【放射性物質 栃木からの腐葉土 セシウムを検出】
記事はコチラ

今度は秋田のホームセンターで市販されていた腐葉土からセシウムが検出されたそうだ。栃木産の腐葉土の流通網恐るべし。ともあれ、これで腐葉土汚染がただのネット上の「噂」ではなく、「ニュース」になったことは一歩前進だ。
また、昨日(25日月曜日)発売の「週刊現代」にも『汚染腐葉土 関西のホームセンターで発売中』という記事が載った。
「現代」は、大阪在住の読者から情報提供を受け独自に調査。すると大阪の某ホームセンターの腐葉土から平均で1.22マイクロシーベルトの放射線量が検出されたという。(最高で1.36)

この店では動画と同じ腐葉土は置いていなかったが、客からの指摘を受けて一部の腐葉土の販売を停止していた。それでもやはり検出されてしまうのだからやり切れない。ちなみにこの腐葉土も栃木産。鹿沼市にある製造元の業者の話では―・・。

「6月下旬に当社の腐葉土の線量が高いとネットに情報が流れ、いくつかの商品を回収したところでした。今回ご指摘の商品は大きな汚染が起きていないと思っていただけにショックを受けております。すぐに調べて対応します」

「この腐葉土は栃木県内の針葉樹と輸入物の落ち葉を混ぜ、屋外で寝かせながら攪拌と発酵を繰り返してつくります。少なくとも2~3ヶ月は屋外で寝かせますので、その時に汚染したのかも知れません」

これを受けて農林水産省農産安全管理課の担当者は・・・

「汚泥肥料については6月24日に基準を定めましたが、腐葉土に関しては現在基準値はありません。我々も汚染された腐葉土があることは把握しており、近々に実態調査を始めたいと話し合っています」


「現代」は、「福島第一から150キロ以上離れたこの農園に製造者責任を問うのは酷だ」「ホームセンター等の現場は消費者のことをきちんと考えたいと思っている」とし、指針を出さない政府・行政の怠慢にこそその責任があると結論している。

 

ネット上では日に日にこの問題を不安視する声が高まっているので、さすがに無視できなくなったのだろう。ちなみに、1回のレントゲンで受ける放射線量が約50マイクロシーベルト。人間が一年間に浴びる自然放射線量が世界平均2.4ミリシーベルト。(ミリはマイクロの1000倍)。こう考えるとそれほど高い数値でもない気がするが、「だから安全、気にせず使いましょう」ということにはならない。
なぜなら、「安心」というのは数値化できないものだからだ。科学的に100パーセント「安心」とされていても、人間の感情というものはそんな単純に出来ていない。そう出来ていたらさぞかし楽だろうと思うが、残念ながら「安心」かどうか決めるのは客観的な数値や数字ではなく「空気」や、「気の持ちよう」といった非合理的な感情によるところが大きい。合理主義者からするとこのような日本人の「空気依存体質」は付ける薬のない「害悪」でしかないだろうが、そういう民族なんだからしょうがない。どんなに綺麗にクリーンアップされた新築同然の部屋を紹介されても、「以前ここで住民が殺されました」と一度聞いただけで住むのを止めるだろう。それがデマだろうとなんだろうと関係ない。一度心に染みついてしまったそのような「悪い情報」というのは払拭するのはなかなか難しい。潔癖症の日本人は、目に見える物に対してはもちろん、目に見えない物に対しても潔癖なのだ。


といって、だからもう二度と僕たちは気持ちよく腐葉土を買うことは出来ない。などと言うつもりはない。政府・行政が「安全です」と言えば済む話でもないが、基準値なり指針を示してはじめてみんなが「安全」と思える、もしくは「そう思いたい」という空気が醸成されはじめる。今のように後手後手以下の対応では消費者は疑心暗鬼になるばかりだ。



閲覧ありがとうございます。
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放射能・汚染腐葉土 | 02:25:26
放射能と家庭菜園

今日はインゲンの種を蒔いた。蒔き時は5月から7月上旬まで。ちょっと遅かった。でも多分大丈夫だと思う。去年も蒔いたが、さすがアメリカ産だけあって非常にストロング。適当にぶちまけて適当に土をかけてやれば適当に発芽する。それがインゲン。
      

菜園ではミニトマトが鈴なり、キュウリもなすも今年は豊作だ。去年はキュウリが「うどんこ病」(葉っぱに白いカビのようなものが発生する病気)に罹り、庭に出るたびに涙目になったが、今年は既に十本は収穫できた。
こう豊作だと、つい自慢がてら「じゃあご近所に~♪」とお裾分けしたくなるのだが、放射能のことを考えるとつい二の足を踏んでしまう。子供の居ない家ならいざ知らず、うちの周りは子供だらけ。まずお向かいさん、赤ちゃん×1。斜向かい、幼稚園児×2。道を挟んだお隣さん、幼児×1、赤ちゃん×1。裏のお宅、小学生×1、中学生×1。少子化どこ吹く風。
唯一、真隣のお宅は小さな子供がいないのでお裾分けしてもいいのだけれど、このお隣さんも実は家庭菜園をやっていて、放射能汚染が問題になるまではいろいろ出来たものをくれたのだが、最近はめっきりくれなくなった。不作というわけではなく、多分、同じように「遠慮」しているのだと思う。(そうとも知らずこの間出来たじゃがいも十個もあげちゃった訳だが・・・。)

かと思ったら、先日、裏の小学生(低学年)のいるお宅のお父さんがやってきて、「ブラックベリー、採りませんか」と誘ってくれたりして、ええ~?。そのお宅では玄関の横に立派なブラックベリーの木があって、たくさん実がなりすぎて食べきれないから手伝えと。思いっきり露地栽培なんだが、子供には食べさせているのだろうか。いや待てよ、子供に食べさせたくないから俺に・・・!?? いやいや、まさかね。実際、美味しく頂きました。m(_ _)m 砂糖と一緒に鍋で煮て、ドッロドロにしたらざるで「こす」。種と余分な皮を除いて、シロップ状になったものを製氷トレー(小分けのやつ)に均等に流し込む。で、冷凍するとブラックベリーのシャーベットが出来上がる(写真参照)・・・・というわけ。普通に美味い。


ところでお裾分けと言えば、「ゴーヤどうすんの?」という問題に触れないわけにはいかない。園芸をやっていない人には「?」かも知れないが、電力不足が叫ばれるようになった5月頃から、「緑のカーテン」がほとんど日本中で「推奨」されるようになり、葉っぱが大きくて遮光性の高い「ゴーヤ」の需要が急上昇、売り切れ続出の事態に。(このゴーヤブームが汚染された腐葉土や培養土を日本中にばらまくのに一役買ったのは言うまでもない)
そんな空前の「ゴーヤブーム」が日本を席巻したのだが、それから二ヶ月ほど経ち、そろそろ実が出来はじめているはずだ。ゴーヤは結構多く果実を付ける。それはそれでいいのだが、岐阜大学・応用生物学部・園芸研究室の福井教授のコラムによると、ゴーヤに飛びついた人たちはこの夏悲惨な経験を強いられるだろうという。以下引用

 

「ゴーヤは成長が早く、グリーンカーテンには最適な植物です。しかし大きな欠点があります。それは果実が実ることです。1株のゴーヤの苗を育てると、最盛期には毎週5~6個の果実が収穫できます。グリーンカーテンとしてゴーヤを育てる人は、園芸番組や園芸雑誌の影響もあって、プランターで3~5株を育てているようですが、恐らく7~8月には毎週20~30個のゴーヤが収穫できることでしょう。はじめの頃は「まぁゴーヤがなった!」といって喜んで収穫した人も次第に消費しきれなくなり、ご近所に配ることでしょう。しかし、ゴーヤを食べ慣れている沖縄県の人でない限り、毎週数本のゴーヤを消費できる家庭は多くありません。収穫されたゴーヤの果実を前にして途方に暮れることでしょう。」

確かにもらって嬉しい野菜とそうでないモノがある。ゴーヤはおそらく冬瓜と匹敵する「困っちゃう野菜」のひとつだろう。それにくわえてこの放射能問題がある。福井教授は「ご近所に配ることでしょう」と仰っているが、岐阜ではどうだか知らないが、東日本では家庭菜園の野菜を「お裾分け」することさえ自粛せざるを得ない「空気」というのがあるので、配るに配れないのではないか。となると大量に出来たゴーヤの行き着く先は、やはりゴミ箱ということになる。
うちは「緑のカーテン」はアサガオかフウセンカズラと決めているのでゴーヤには見向きもしなかったが、ご近所を見渡すと、ゴーヤ、ゴーヤ、ゴーヤ・・・・。ほぼ全てのお宅でゴーヤを育てている。
ゴーヤといえば沖縄だが、かつて沖縄で「ソテツ地獄」(食糧難でソテツばかり食べていた)というのがあったように、今年は関東で「ゴーヤ地獄」が始まりそうだ。





放射能・汚染腐葉土 | 23:27:54
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