夫婦日和。

ガスコンロの火が片方だけ点かなくなった。スイッチを押してもチッチッチッチ・・・というだけで点火しない。乾電池が切れているのだろうと思って交換したがやはり点かない。もう長いこと使っているから壊れたのかもしれない。
実はもう一台、同じものが庭の小屋に置いてある。
奥さんの実家で使っていた物を譲り受けていたのだ。義母からもらったコンロはほとんど使っていないので新品同様である。義母が使い始めて間もなく義父が亡くなり、キッチンをオール電化にリフォームするのに伴いお役御免となった物だからだ。
結局、古いコンロは捨てることにして、新しいコンロを庭の小屋から引っ張り出してきた。
ついでにシンク周りも掃除して、そのまま掃除機もかけちゃったり、さらに出しっ放しになっていたヒーターも押入れにしまった。さすがにもうヒーターをつけることはないだろう。そんな日があってもヒーターをつけようとは思うまい。

ヒーターは4台あり、うち2台がもうまともに動かないのでコレも捨てることに。
家電の話をしていたら奥さんが思い出したようにオーブンレンジを買おうかしらと言い出した。
「例のオーブンレンジがやっと元の値段に戻ってきたの」という。
そのオーブンレンジは半年前に奥さんが狙っていたもので、奥さんがグズグズしているうちに値段がぐんぐん上がって結局買わずじまいに終わった「逃がした魚」である。
「あなたが買うなと言ったんです」
そのくそったれオーブンレンジンの話になる度に奥さんはそう言う。相当、根に持っている。
「あなたの勘を信じて手をこまねいていたら、値が上がっちゃったんじゃない」
「あとでそう言われるのがイヤだったから、俺は千円くらい値が上がったときに『買え、今すぐ買え』と言ったろう」
「そのときにはもう3万円以上になってました」
「なってない」

とにかく、奥さんが狙っていたオーブンレンジはいま当初の価格に戻りつつあるそうで、奥さんは買うべきかどうか悩んでいる。
僕には理解できない。
なぜこの期に及んで悩むのか。
「お前はまさか最初の値段より1円でも安くなけりゃ買わないつもりなのか」とおそるおそる問い質したら
「それはもう・・・当然っていうか・・」
トウゼンッのところだけ声に張りがあった。

僕などは買いたいと思ったときにさっと買ってしまう人間なので、こういう奥さんの態度にはジリジリすることが少なくない。
安く買いたいのは分かる。しかし僕の場合、それ以上に「今、それが欲しい」「今、それを着たい、使いたい」
というのが先に来るので、値段が下がるまで待つとか、ましてや待ってる間に値段が上がって買うのが半年延びるとか・・・あり得ない。ウンウン考えている時間が無駄である。その間に買える。手に入る。
1億歩譲って僕が待ったをかけたせいで買いそびれたのだとしても、値がほぼ元に戻った今になってもまだ安さをを求めるのはもう関西人だからとかそういうレベルではなく、「自分との闘い」みたいになっているのに違いない。

夕方、近所の家電量販店に行ったら奥さんのお目当てのオーブンレンジは果たしてネットの倍以上の値段で売られていた。
さすがに買えとは言えなかった。

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2017.05.27 | | 園芸コラム

初夏の夕べ

夏日が続く関東。。

日が長くなったのと、暑さでハンギングや鉢植えの花がグッタリするので、仕事の後庭に出て水やり&プチ作業した。
ポタジェの野菜に追肥したり、発芽したトウモロコシを間引いたり。
今日は一日風が強くて、そうしている間も風が庭木を揺さぶっていたが、半袖のYシャツで感じる風は自分の内側をも通り抜けてゆくようで心地いい。

その風に色を付けるとしたら、ちょうどこの矢車草のような爽やかなスカイブルーだ。
気温30度といったって、風は涼やかで日陰に行けばすぐ汗も引く。
四季の中で一番気持ちのいい季節である。

1年中こんな気候ならいいのに、と思うが、もしそんな万年地中海性気候みたいな国だったら、今の日本人は形成されていないだろう。
もっと奥行きのない、フラットで分りやすい民族になっていたに違いない。
四季があり、地震が多く、国土の大半が山で、おまけに南北に長いから氷点下何十度なんて土地もあれば沖縄のような常夏の島もある国だからこそ、日本人はここまで多面的で世界でも稀に見る個性的な民族になったのである。
5月の風は5月にしか吹かず、同じ気温でも9月の風とはまったく違う。
7月は「シーズン・イン・ザ・サン♪」という感じだが、8月の空は黄泉に通じ、セミの声にすら哀惜の情がにじむ。
おそらく外国人には分らない微妙な差だが、日本人にはその差が子供でも分る。
そういう無常観、刹那さに敏感で、かつ、そういった「束の間」の「美」や「楽」を文学をはじめとする芸術に注いできたのが日本人である。

今日という日は今日にしかない。今咲いている花も明日には散っているかもしれない。今目の前にある庭は、昨日とも明日とも違う庭。

そう思うとずっと庭を眺めていたくなる、初夏の夕べであった。

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2017.05.23 | | 園芸コラム

お洒落な街のお祭り

今日は仕事で埼玉の少し田舎のほうを走った。田んぼには水が引かれ、雑木林はモリモリ茂り、初夏の清々しさは眩しいくらいである。
近所の公園(与野公園)のバラも見ごろを迎えた。

晴れの日はたくさん人が来る。
日曜日には母と奥さんと3人で回った。母とのツーショット。


僕は花を見るのも好きだけど、花を見に来ている人を見るのも好きだったりする。

若いコたちは生まれて初めてちゃんとバラを見た!というような、感動と好奇心が入り混じった笑顔を見せる。三脚を立てて被写体とにらめっこしている人もいれば友達に得意げに教えているおばさんもいる。子供は花壇の縁の段差に乗ったり降りたり退屈そうで、ママはスマホ撮影に余念がない。

無料でこんなにバラが見られる場所は首都圏でも少ないわよと母は言う。
千葉の京成バラ園よりいいと言う。

この週末は毎年恒例の「バラ祭り」である。
屋台が並び、大音量でローカル歌手たちによるカラオケが響き渡る。フラダンスやおばあちゃんたちの日本舞踊なんかもやってたような。。
最初は「なんという古臭い祭りだ」と呆れたが、むしろこれが普通だということを最近知った。
大型連休の2日目か3日目だったか、「お洒落なまち」として名高い自由が丘を散歩していたら、偶然お祭りの真っ最中。
商工会のおじさんたち(??)によるアマチュアロックンロールバンドがステージで入れ替わり立ち代り演奏しているではないか。
「監獄ロック」「ホテルカリフォルニア」「ファンキーモンキーベイビー」「六本木心中」などなどノリノリ演奏。微妙な音程の矢沢やドン・ヘンリーやアン・ルイスが駅周辺に響き渡っていた。
会場間近のバーで奥さんと二人で飲んでいたのだが、耐えられないと言わんばかりに客が一人去り二人去り。。。新しく入ってきてもすぐ帰ってゆく。。
その店で「お洒落な街」自由が丘の<自由すぎる夜>を耐え抜いたのは結局僕と奥さんだけだった。
それで自由が丘が一気に大好きな街になった。自由が丘の飾らない素顔を見た気持ちだった。
とまあそんな訳で、静かにバラを楽しみたい人にとっては騒音以外の何物でもない与野公園のバラ祭りだが、祭りなんてどこもそんな物だと思えば、許せるのである。
まあ、僕が主催者だったらもちっとソフィスティケートされたものにするけどね。

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2017.05.16 | | 園芸コラム

園芸と知性

「趣味の園芸」の小コーナー「時代を作った花たち」を楽しみに見ていたら、なんと今週で終了ですとアナウンス。ふざけんじゃねえと画面に向かって叫んだ。
だったら「野菜の時間」の無名アイドルにプランター菜園をさせる無意味なコーナーをなくしやがれ。

いつもこうだ。自分が好きになると消えてしまう。店でも食料品でも番組でもタレントでも、自分が気に入って行き始めたり、買い始めたり、見始めたりすると、フェイドアウトしてしまうことがよくあるのだ。
やれやれ。

ところでアイドルといえば。
カープ女子、リケジョに始まって、相撲女子、競馬女子、プロレス女子・・・と、「女子」をつけることでジャンルそのものの若返りを図る戦略が連発されて久しいが、そこに投入されるのがアイドル集団の末席にいる無名アイドルである。
すごいのになると元AKBの誰それは憲法を103条全部暗唱出来るとかいって、「日本国憲法女子」とか名乗って本まで出していた。
憲法なんぞピチピチの女子高生が暗唱しようとどうしようと若返りようもないほどカビが生えた代物だが、まあ、人間何かしら特技があるってことだ。

僕は「時代を作った花たち」を素晴らしいコーナーだと評価していた。
図書館で昔の園芸雑誌を借りてみれば分かると思うが、昔の園芸雑誌にはああいった「ちょっと知的なコーナー」が必ず載っていて、草花の歴史はもちろん、絵画に描かれた草花、映画に出てくる植物、文学と花、などなど、園芸にまつわる知的オピニオンが展開されていたものだ。園芸研究家や大学教授が筆をふるうときもあれば、名の知れたエッセイストや作家が担当している時もあった。
だから昔の園芸雑誌は活字のページが多い。写真より文字情報である。丸一日テーブルやコタツで熟読できるようになっている。
それが今の園芸雑誌ときたら、写真写真写真、広告広告広告。
印象と雰囲気だけ。
ぱっと見の「キレイ」「ステキ」だけで押し切ろうとしている。
文字もえらく小さい。この寄せ植えになんという花を使ったのかの説明がページの右下の隅っこに最小の文字サイズで書かれていたりする。馬鹿げている。

昔は昔、今は今。
そう言われればそうだ。
昔は世の女性たちにも、たとえ園芸のような社会の役に立つようなものでなくとも、それにまつわる知識と教養を備えて頂こうという熱意が送り手側にあった。読者にもそれを求める貪欲さがあった。向上心があった。主婦はただの留守番じゃないわよという反骨精神がオンナにあった。
翻って今は、「ガーデニングなんかやってるオバサンなんて単純だからこれでいいんじゃね?」
という意識で雑誌を作っている。それはもうページを開けば一目瞭然である。小奇麗なカラー写真と、裏技でもなんでもない「ウラワザ」をご紹介。おわり。
要するにガーデナーを見下している。
そして今の若い読者はそれで構わないと思っている。むしろそのほうが読みやすいし、お洒落な表紙は部屋に置いてもサマになるとか思っている。
送り手も受け手も、みな軽薄なのである。
だからああいうタメになるコーナーが打ち切りになり、アイドルがプランターに水をやるだけのコーナーが生き残る。

ベンチの置かれたイングリッシュナチュラルガーデンもいい。くたびれた木箱やバラの生い茂った青い窓の小屋もいいだろう。
だが、そういう表面的なシンボリックな情報(写真)で憧れだけ植えつけるのではなく、園芸を通して新しい世界が広がるような、視野が広くなるような誌面にしよう、番組にしようという気概を持って欲しいものだ。

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2017.03.05 | | 園芸コラム

初心を忘れられない園芸

また寒さがぶり返して風も吹き荒れる関東。。
春はそう簡単にやっては来ないか・・・。(-_-;)

室内の多肉はこれといって弱るでもなく、むしろどちらかというと機嫌よさげ。

もっともっと部屋に緑を増やしたいんだけど、なかなか時間がねー。(予算もねー)
数年前はもちっと平日でも暇な時期があったりして、閑古鳥鳴いてるから庭にでも出るか・・・ってなことが出来たんだけど。。。
時間が経って仕事が快調に回り始めて、そういうわけにも行かなくなってきた。いいことなんだけど・・・。
このブログを始めた頃が少し懐かしかったりもする。
園芸店で売っているジュリアンを見て、「冬でもこんなキレイな花咲くのあんじゃん!」と無邪気に驚いていた頃。
知ったばかりのペチュニアを4月上旬に地面に植えたら季節はずれの雪に降られ慌ててたあの頃・・・。
色んなことが新鮮だった。生まれて初めて持った庭はまっさらなキャンバスのようだった。
今ではホームガーデナーとして7年のキャリアを築き、植えた草花もけっこう多い。
ちょっとやそっとでは驚かなくなった・・・・
と言いたいところだが!
ガーデニングの驚異的なところは何年経っても驚きがなくならないところだ。
想定外の出来事やトラブルに見舞われて頭を抱えることもある一方、そのお陰で
(?)いまだに庭を余白の目立つキャンバスのように感じることもできる。
要するに飽きない。終わりがない。
大体こんだけ長くやってりゃもっと要領よく「胸キュン☆アホ庭」にできそうなものなのに出来ないのがその証拠であろう。
多分、「理想のインテリア」というのは案外決めてしまえば決められるのだと思う。
しかし庭の場合は屋外の自然の中で生き物を扱うので、アウト・オブ・コントロールな部分がどうしても出てくる。
野菜でも球根でも、毎年同じという訳には行かない。宿根草も手入れをしないと咲かなくなったりする。

てなわけで、ガーデニングというのはなかなか初心が忘れられない趣味である。忘れたくても忘れられない。成長してないだけじゃん、と言われれば、まあそうなのかも知れないけど・・・(-_-;)

所変わって外の花壇。

ラナンキュラスの園芸品種、「ラナンキュラス・ラックス」がこんもり茂ってきた。

こっちはアカンサスモリスの園芸品種、「エンジェル」。

また寒さがぶり返してしまったけど、こうやって新しい葉を茂らす宿根草たちを見ていると、花たちは春が来るのをこれっぽっちも疑っていないのだなと微笑ましく思う。

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2017.02.21 | | 園芸コラム

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プロフィール

yuhei

Author:yuhei
築30年の借家でホームオフィスをしながら理想の庭づくり、理想のインテリアを探求する日々の記録。
「一般教養としてのロック史」管理人。興味のある方は覗いてみてください。ネットショップも地味に
コメ欄クローズ中ですので、現在お声はメールでお願いしております。
⇒ mail@brightside82.com

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