2月に夫婦そろって<携帯デビュー>を飾ったはいいものの(→参照)、ここにきて悩み(というほどのものではないけど)が一つ増えた。料金が高い?違う。よく忘れる?違う違う。
奥さんがデコメに目覚めてしまったのである。
といっても、これは必要に迫られてのことなのだが。。
僕の奥さんはどちらかというと男っぽい性格なので、デコメなんぞにはまるっきり興味がなかった。だから最初は友達や親にもただ文字だけ打って送っていた。用件が伝わればいいだろうと。それに慣れないボタン操作で面倒くさいというのもあったらしい。
ところが、相手から届く返信はどれも凝った絵文字や画像が挿入されていて、とても同じ携帯とは思えない。「え?こんなこともできるの?」「こんな背景いれられるの?」と、驚きの連続である。しかも瞬時に返ってきたりする。
僕は単に「へえ~」と思うだけだが、奥さんからしたら複雑である。
―・・相手がそんなファンシーなメールを送ってくれているのに、自分だけいつまでも無味乾燥な「文字だけメール」を送り続けてていいのかしら―・・・・。
要するに奥さんは半ば「申し訳なさ」からデコメをする羽目になったのである。
それから一月ほど経ったある日、珍しく僕の携帯が鳴った。奥さんからのメールである。
ちょwwww
悪魔神官・・・?
「文句言わず頑張ります」で悪魔神官持ってくるセンスに自分の妻ながら脱帽。ドラクエ1秒もやったことないくせになかなかどうしていいトコ突いてくる。確かに文句言わずに頑張ってそうだもん、悪魔神官。
奥さんいわく、どこかのサイトからDLして集めたらしい。よく分からんが僕がドラクエのファンだからとテキトーにDLしてテキトーに貼りつけたらしい。
お陰でそれからというものの「Ⅱ」がやりたくてしょうがないのでした。。。
ちなみに僕のストラップはこれです。
手に入れたときは「微妙~」と思ったけど、アニメを観進めるうちにだんだん好きになってきました。
なぜかというと、この鉄平、植物の種を撒いたりするので、「トリコ」の中では一番園芸に近い人物。服も緑だし。
てことで今日は全然園芸と関係ない話でした m(__)m
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友人から「明日のジョー」を借りた。コミックではなく、アニメである。ケーブルテレビフリークの友人がカートゥーンネットで録り貯めた(恐らく)全話収録のビデオテープを押しつけがましく我が家に持ってきて置いて行ったのである。
「面白いから」と前にもさんざん言われていたのに特に能動的に自分から見ようとしなかったのは、なまじ有名すぎてろくに見てもいないのに「なんとなく知っている」感があり、今さら見るまでもない気がしていたからである。コミックも同じ理由で読んでいない。
そんな訳で今さら「明日のジョー」を初体験したのだが、結論としては、脱帽。なぜこれを見ずにいたのか不思議なくらいだ。まあ、寺山修司が熱狂したり力石の葬儀が実際に営まれたり、赤軍にまで「我々は『明日のジョーである』」なんて引用されたほどの国民的な漫画なんだから(そう言うことだけは知っていたりする)面白いのは当然なんだが、実際見てみると、なぜ当時の若者がそれほど熱狂したのか痛いほど伝わってくる。
セリフ、声優、構図、カメラワーク、どれも素晴らしい。今では絶対に公共の電波に乗せてはいけない禁止用語がジャンジャン飛び出すのも気持ちいい。音声を聴いているだけで憂さが晴れそうである。特に、あらゆる権威、集団を向こうに回すジョーの怖いもの知らずのビッグマウスは痛快。昔のアニメは無駄口を叩かないから、興醒めすることもない。白木葉子なんてほとんど紅一点なのにピシャっと平手打ちして「あなたは人間のクズです」しか言わなかったり。それでもまったく己の過ちに気付く素振りすら見せないジョー。そのリアリティー。美人に平手打ち&「クズ」呼ばわりされてようやく気付く・・、なんてのはいかにも現代人が好きそうな展開だが、「明日のジョー」はそんな安直な漫画ではなかった。
しばらく楽しめそうだ。

先週、奥さんの実家に帰った時、義理の甥っ子や姪っ子と会った。甥っ子は8歳で、姪は一人が9歳、一人が18歳である。
僕が何気なくPCを開いたら、壁紙を見た甥っ子が「ゴクウだゴクウだ」と身を乗り出してきた。最近まで(トリコが始まる前は)「改」がやっていたから、こんな小さな子でも「DB」は知っている。でも知っているだけでとくに興奮するわけでも喜ぶわけでもない。ただひとつだけ質問をぶつけてきた。
「ねえ、ワンピース知ってる???ワンピースって面白いよね!」
悟空(しかも子供時代の)を壁紙にしている30前の大人に向かってそんな質問をすると、こういう返事が返ってくる。
「いいや、全然」
すると、
「うええうぇええええええええええええ!!????」
と甥っ子は飛び上がり、「うっそーうっそーうっそーうっそーうっそー!!なんで??なんで??超面白いやん!!」
「面白くない」耳をふさぎながら僕が言うと、
「ワンピつまらん言う人初めて見た!!」と叫ぶ。
光栄である。その二日後、親戚一同揃っての食事。僕はプリティな姪っ子二人と、ワンピ大好きなうるさい甥っ子に挟まれて座った。(なぜか僕はいつも子供グループに入れられる・・・)
食事の最中、この甥っ子が、前に座っている二人の姪に向かって、「このヒトなあー(僕のこと)、ワンピースおもろないんやて!僕そんな人初めて見た」と言った。(この甥っ子、ちょっとKYなのである)
姪っ子二人は甥ほど驚かなかったが、それでも「えー、なんでー?」と不思議そうな顔をした。下の子が自分のケータイ(しかもスマホ。小5でスマホ)を出して、待ち受けを見せてくれた。
ワンピースの「ゾロ」というキャラクターが映っており、彼女はそのキャラが一番のお気に入りだと教えてくれた。もうすぐ高校を卒業する上の姪っ子も「ワンピ」のファンで、何編が一番面白かったとかつまらなかったとか批評し始めた。
すると甥っ子がふと「ドラゴンボールの何が面白いの?」と僕に訊いてきた。
ドラゴンボールとワンピースを比較考証して、漫画論的にドラゴンボールを圧勝に導くことなど取るに足らないことだが、相手は8歳の(クソ)ガキである。僕なりのドラゴンボール論を展開したところで理解はできんだろう。
そう思ったので、僕はこう答えた。
「俺がお前と同じ年の頃にやってたんだ。だから愛着があるんだ」
甥っ子は「ふ~ん」と言うような顔をしていたが、言い終わってすぐ僕も「まずったな」と思った。それでは単なる「ジェネレーションギャップ」ってことになってしまうじゃないか。(まあ、それもあるけど)でもメンドかったのだ、説明するのが!かといって「論文にするから読め」とも言えず・・・。子供って厄介だな~。
と一人で後悔していたら、この甥っ子、なかなか頭の回転の速いやつで、先回りしてこう言った。
「でもワンピースは大人も好きなんやで!大人も見てる!だから凄い」
そして椅子の上に立って「ワンピ最高~、ワンピ最高~!」と跳ねまわり始めた。もう何も言う気になれなかった。(最初からないけど)ただ一言、「だから駄目なんだ」と言う以外は。
僕だって大人が読んでいることくらい知っている。むしろ子供より大人の読者の方が多いだろうことも。そしてワンピースという漫画が、「ワンマン」なドラゴンボールとは対照的な「全員サッカー」の漫画であり、それぞれのキャラクターがなんらかの「夢」なり「野望」なりを抱いており、そしてその夢を抱くきかっけになったバックグラウンド(トラウマとか苦しみとか悲しみ)を背負っており、みんなでそーゆーのを克服しながらそれぞれ夢の実現を目指す・・・という主旨の漫画だということも。
しかし僕は、ワンピースのそういう「自分探し」的な部分が気にくわないのだ。そういう新宗教の教義みたいな世界観には、生理的に気色悪さを感じてしまう。ドラゴンボールにはそのような説教臭い面は皆無である。
もっとも、甥っ子や姪っ子がそういう部分に共感を抱いてワンピースを見ているとは思えないが・・・。
食事の後、奥さんの実家に戻り、甥っ子の挑戦を受けて二人でマリオカート(スーファミ)をやることになった。ぼろぞうきんのようにズタズタに負かしてやった。(甥っ子は走りながら甲羅を置くやり方も、「スタートダッシュ」の裏ワザも知らなかったのだ)がーはっはっは、馬鹿めー!大人げない・・・。
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今日はアニメの話。
先日、家の近くのショッピング・センターに行ったときのこと。買い物を済ませて店を出ようとしたところ、うちの奥さんがチラシが置いてあるのに気付いて、手に取った。「もう帰るのにそんなもん見たってしょうがないよ」と言ったのだが、聞かないので放って置いた。
家に帰って、僕が台所で夕飯を作っていたら、居間から奥さんの笑い声が響いてきた。何がそんなに面白いのかと思って様子を見に行くと、さっき店でもらったチラシを見ている。
「ちょっとこれ見てよ」と奥さんが指さした箇所を見ると、オレンジ色の腕のオモチャの写真の下に
「バンダイ トリコ 菓子粉砕器 グルメスパイザー」とあり、さらに
「スナック菓子でグルメスパイスを作り出せ!トリコが劇中で使用するグルメスパイザーが登場!!」と書いてある。
思わず僕も笑ってしまった。「スナック菓子でスパイスを作り出せ!」って・・・この「腕」がスパイザーということ自体信じられないし、子供たちがこれにスナック菓子をぶち込み、あらゆる食材にそれを振りかけるのかと思うと愉快極まりない。
それにしてもこんな馬鹿げたアイテムが登場する漫画ってどんな漫画だよ・・・。まさか「OH!MY!コンブ」の現代版
気になってしょうがないので夫婦揃ってその「トリコ」を見てみることにした。
日曜の朝9時からフジテレビ系で放送されているらしいのだが、待っていられないのでネットで探す。ある情報筋から「グルメスパイザーが登場するのは第11話と12話」という情報を得た。とりあえず某動画サイトで第一話を見てみる。すると、なんと「ワンピース」とのコラボである。第一話からコラボなんてありえない(だって原作ではコラボしてるはずないし)そう勝手に決めつけて「本当の第一話が他にあるはず!」と探したが、やっぱりこれがテレビ版の第一話らしい。ワンピースの人気にあやかって見てもらおうというそのせこさが逆にハートをつかむ。
ルフィたち一行が餓死寸前の状態で海上を彷徨っていると、無人島を発見する。さっそく上陸するのだが、来てみてビックリ。なんと木に肉が実っている!植物と思いきやそれは絶妙なゆで加減のパスタ!と、そこに背中から香ばしい湯気を上げる「豚」がルフィたちに襲いかかる。生きた「焼き豚」である。そこへトリコが駆けつけて助ける。というストーリー。
「世界中の食材に感謝を込めて、いただきます!」。武闘派のトリコは必殺技らしきものを出すとき、合掌してそう決め台詞を吐く。成敗したあとも再び合掌して「ごちそうさまでした」。
そして、それを食う。敵を食う。二十匹くらいの巨大焼き豚に襲われていたが、一匹残らず平らげる。それが、感謝の気持ちのあらわれ。「トリコ」では、全てのモンスターは「食材」なのである。強いか、弱いか、ではない。美味いか、不味いか。それがトリコの価値基準である。(ワンピースメンバーに思いきりつっこまれていたが)
見ていると頭ん中が真っ白になる。「OH!MY!コンブ」なんてもんじゃない。それをはるかに凌駕した、天然系格闘ぶっ飛びグルメアニメ・・・。こんなアニメ見たことない。隣で見ていた僕の奥さんも異次元に迷い込んだみたいに目をぱちくりさせていた。
2話目~11話目は飛ばして肝心の「グルメスパイザー」が登場するという12話を見た。トリコには助手の「小松」という青年がいるのだが、どうやら別行動をするようになったらしく、その小松君が道を歩いていると、なんと「菓子の木」を発見!今度は木にケーキやクッキーやその他諸々のスウィーツがたわわに実っている。
トリコの世界ではこの「菓子の木」は、「幼児の欲しいものランキング」で5年連続一位になっており、「多くの菓子を付けることから<オークの木>」と呼ばれているという。言うまでもなく、これは「樫の木」の英語名「オーク」とかけた救いようのないオヤジギャグなのだが、不覚にも笑ってしまった。笑うまい笑うまいと思っていても笑ってしまう。
で、その菓子の木を前に、小松君は思い立ったように「グルメスパイザー」をバッグから取り出し、「トリコさん・・・」とトリコからこの「グルメスパイザー」を託されたときのことを思い出す。そして「グルメスパイザー」の使い方をおもむろに説明しはじめる。しかし実はこの「グルメスパイザー」、使い方もへったくれもない。小松君によれば、拳の部分をひねって回して外し、腕の部分に菓子を入れ、また拳をセットして、あとは底部のレバーを前後に押すだけだ。つまり手動。レバーを押すとシリンダーが回って菓子が粉砕される。出来上がったら拳を開いて掌から落とす。
「少年ジャンプ」の採用基準はリアリティではない、絵の巧さでもない、というのは「バクマン」でも強調されている通りだが、それが単なる「モットー」ではないことを、この「トリコ」が証明している。と僕は思う。作者・島袋光年は正直、絵はあまり上手くない。彼のデビュー作「世紀末リーダー伝・たけし」が連載開始されたとき、同級生が「ラッキーマンが終わったと思ったら今度はこれかよ!」と言っていたくらいだ。(ラッキーマンの作者・大場つぐみ、じゃなかったガモウヒロシも絵の下手さで有名だった)
もちろん、「ジャンプ」は鳥山明や荒木飛呂彦をはじめ井上雄彦、小畑健、桂正和など超絶技巧派の漫画家もたくさん輩出しているが、それら「看板漫画
ツッコミどころが多いということは、よく言えばそれだけ常識や定石から逸脱しているということであり、自由な発想が生きている、ということでもある。僕は常々この「自由さ」「荒唐無稽さ」こそが漫画の命だと思っているので、「トリコ」を見て久しぶりにそのことについて考えさせられた。
たとえば、永井豪の「マジンガ-Z」の主人公、コージ君(兜甲児)は、本気で世界を救う気があるようには到底見えないが、漫画だからそれでいいのである。その世界だけでしか通用しない専門用語を台詞の中に頻発させたり、論理破綻するのが分かりきっているのに無理して衒学的な世界観を構築したりというのは、大人の自己満足。もっと言えばオタクの自己満足。
そういう意味で、「グルメスパイザー」には古き良き漫画の純粋性が宿っている気がする。
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